ドイツ語で複数形:作り方のルールを総まとめ!

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ドイツ語の複数形って複雑!単数形とセットで覚えなくちゃいけないし、頭がパンクしそう(泣)

たしかに種類が多いよね。じゃあ今日は名詞の複数形について教えるよ~!

ドイツ語の名詞の複数形は一見複雑で、覚えるのが嫌になってしまったりしますよね。

ですが、複数形の作り方にはいくつかのパターンがあるんです!

この記事ではそのパターンを、具体例と一緒にご紹介していきます♩

複数形ってどんな形?

はじめに、複数形になるとどのような変化があるのか確認しておきましょう。

①冠詞の変化

ドイツ語で複数形を作るとき、まず変化するのはその単語の前につく冠詞です。

定冠詞の場合】

単数形:der, die, das → 複数形:die

不定冠詞の場合】

単数形:ein, eine, ein → 複数形:冠詞はつかない(無冠詞)

②語尾の変化

複数形では、多くの場合 -e, -n/ -en, -er, -s などの語尾がつきます。

また、語尾がつかないものもあります。

③ウムラウト

単数形に a, au, o, u の文字が入っている場合、複数形ではそこにウムラウトがつくことがあります。

このように、語尾に s をつけるだけの英語と違い、ドイツ語は名詞の複数形の作り方が数種類存在します。

うう・・・やっぱり辞書が手放せないよ・・・

大丈夫!辞書で調べるのは大事だけど、実は複数形の作り方にはいくつか法則があるんだ。
これから紹介するね!

複数形のタイプ

1.E型(-e, -̈e)

名詞の性にかかわらず、単音節の名詞のときによくこの形をとります。

音節とは、音のひとまとまりのことです。
例えば、辞書では、音節の区切りは中黒(・)で表記されます。
例えば、以下の単語は四音節です。

Schokolade(チョコレート)
→ Scho・ko・la・de

つまり、単音節の名詞とは辞書において中黒で区切られていない名詞のことです。

また、-ling で終わる男性名詞、-nis で終わる中性名詞・女性名詞の時は必ずこの形をとります。

その際は s を重ねて -nisse とします。

〇 -e

der Tag(日)
– die Tage

das Jahr(年)
– die Jahre

der Flüchtling(難民)
– die Flüchtlinge

das Erlebnis(体験)
– die Erlebnisse

die Kenntnis(知識)
– die Kenntnisse

〇 -̈e

der Ball(ボール)
– die Bälle

die Hand (手)
– die Hände

der Baum(木)
– die Bäume

など

2.EN型(-en/ -n, -nen)

女性名詞でよくこの形をとります。

-e, -ie, -schaft, -ung, -heit, -keit で終わる名詞の時は、必ず -en/ -n の形をとります。

また、-ent, -ist で終わる名詞、-or で終わる外国語由来の男性名詞も、必ずこの形をとります。

人や動物の女性形を表す -in で終わる名詞のときは、n を重ねて -nen で終わることが多いです。

〇 -en/ -n

die Frau(女の人)
– die Frauen

die Zeit(時間)
– die Zeiten

die Theorie(理論)
– die Theorien

die Übung(練習)
– die Übungen

die Möglichkeit(可能性)
– die Möglichkeiten

der Patient(患者)
– die Patienten

der Polizist(警察官)
– die Polizisten

der Autor(著者)
– die Autoren

〇 -nen

die Studentin(女子学生)
– die Studentinnen

die Löwin(雌ライオン)
– die Löwinnen

など

3.ER型(-er, -̈er)

一音節の中性名詞の多くと、一部の男性名詞でこの形をとります。

-tum で終わる名詞は必ず -tümer となります。

〇 -er

das Bild(絵)
– die Bilder

das Kind(子供)
– die Kinder

〇 -̈er

das Schloss(城)
– die Schlösser

der Mann(男の人)
– die Männer

das Glas(グラス)
– die Gläser

der Reichtum(財産)
– die Reichtümer

など

4.S型(-s)

外来語、特に英語由来の名詞で -a, -e, -i, -o, -u で終わる名詞でよくこの形をとります。

das Baby(赤ちゃん)
– die Babys

das Hotel(ホテル)
– die Hotels

das Taxi(タクシー)
– die Taxis

das Foto(写真)
– die Fotos

など

5.無語尾型(-, -̈)

-chen, -lein で終わる名詞の時は、複数形の語尾は付きません。

また-er, -en, -el で終わる名詞の時も、ほとんどの場合語尾は付きません。

〇 –

das Mädchen(女の子)
– die Mädchen

das Vöglein(小鳥)
– die Vöglein

der Schüler(生徒)
– die Schüler

der Löffel(スプーン)
– die Löffel

〇 -̈

die Mutter(母親)
– die Mütter

der Bruder(兄弟)
– die Brüder

など

その他注意すべき複数形

外国語由来で特殊な変化をする名詞

古い言葉で外国語に由来する名詞は、上記のどれにも当てはまらない特殊な変化をします。

その都度辞書で確認する必要がありますが、よく使うものは覚えてしまいましょう!

das Museum(博物館)
– die Museen

das Material(材料)
– die Materialien

die Firma(会社)
– die Firmen

das Thema(テーマ)
– die Themen または Themata

das Lexikon(事典)
– die Lexika または Lexiken

など

意味によって複数形が変わる名詞

また、単数形の形が同じでも、意味によって複数形が異なる名詞もあります。

die Bank

– die Bänke(ベンチ)
– die Banken(銀行)

das Wort

– die Wörter(単語)
– die Worte(言葉)

など

その他特殊な変化をする名詞

der Saal(広間)
– die Säle

der Bau(建物)
– die Bauten

など

練習問題

なるほど~!これは覚えておくと便利だね![/speech_bubble]

じゃあ最後にクイズをやってみよう!何問分かるかな?意味も確認してみてね!

  1. das Haus
  2. der Doktor
  3. der Garten
  4. der Sessel
  5. die CD
  6. das Ergebnis
  7. der Zug
  8. die Stimme
  9. die Freundin
  10. das Schild
答えを見る
  1. die Häuser(-̈er) 家
  2. die Doktoren(-en) 博士
  3. die Gärten(-̈) 庭
  4. die Sessel(-) 肘掛け椅子
  5. die CDs(-s) CD
  6. die Ergebnisse(-se) 結果
  7. die Züge(-̈e) 電車
  8. die Stimmen(-n) 声
  9. die Freundinnen(-nen) 女友達
  10. die Schilder(-er) 標識

まとめ

いかがでしたか?一見難しそうに見える名詞の複数形ですが、法則を覚えてしまうとすごく楽になります。

文章を書く時や新しい名詞に出会った時などは、辞書を引く前に自分で複数形を作ってみるクセをつけるといいかもしれません。

コツを使って、楽しくラクに学習を進めていきましょう~^^

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この記事を書いた人:miko

大学でドイツ・ルネサンスを専攻したのをきっかけに、ミュンヘンに1年間交換留学していました。
ドイツ語学習の過程で実際に苦労した経験をもとに、みなさんのお役に立てる記事を書けるよう頑張ります。

編集:komachi(Vollmondドイツ語講師)
ㅤㅤㅤkosuzu(Vollmondドイツ語講師)
内容・表現チェック:nico(Vollmondドイツ語講師)

ドイツ語文法