ドイツ語助動詞”wollen”の全て|möchtenや英語willとの違い

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Hallo! 次の休暇は何をするの?

ベルリンに行きたいんだ! それから友だちとパーティーもしたいし、お寿司も食べたいし、うーん悩むなあ…

いいね!ところでそれ、ドイツ語で表現できる?

話法の助動詞wollenとは?

来週、ベルリンに行きたいんだ!

今日はお寿司が食べたい!

など、今後の予定や自分の意思を表したいときに便利な話法の助動詞が「wollen」です。

上記のセリフをドイツ語にしてみると、

Ich will nächste Woche nach Berlin fahren.
Ich will heute Sushi essen!

と、なります。

このwollenの意味は、基本的に大きく「…するつもりである」「…したい/ほしい」の2つで、「強い意志」と一般的には言われています。

ただ他にも「提案」「気配」など色々な意味・使われ方をもしています。

今回は、そんなwollenを使い方や表現方法を詳しく解説していきます。

話法の助動詞wollenの使い方

wollenは基本的に、他の話法の助動詞と同じ文の構造を取ります。

wollenは2番目に、動詞は一番最後に!

文章を作る際、他の助動詞と同じようにwollenは文の2番目に、そして文の一番うしろに動詞の原形が来ます。

例:Ich will Sushi essen.

さらに、疑問文を作りたい時には、助動詞のwollenが文の一番はじめに、動詞の原形が一番うしろに来ます。

例:Willst du mitkommen? (君もいっしょに来る?)

また、woやwasなどの疑問詞を付ける場合には、疑問詞が文の先頭に来て、2番目に助動詞wollen、文の最後に動詞の原形が来る形になります。

例:Was willst du essen? (君は何が食べたい?)

▼助動詞に不安のある方はこちらの記事も参考にしてください。

wollenの人称変化

wollenの三基本形
不定詞過去基本形過去分詞
wollenwolltegewollt(wollen)

助動詞wollenも、他の動詞や話法の助動詞と同じく、人称変化をします。

活用法:現在形
ichwillwirwollen
duwillstihrwollt
er/siewillSiewollen
活用法:過去形
ichwolltewirwollten
duwolltestihrwolltet
er/siewollteSiewollten

ich(一人称単数)とer/sie(三人称単数)の変化の仕方は同じになるので注意が必要です。

活用法:接続法Ⅱ

wollte

wollenの基本的な意味と使い方

①〈強い意志〉~するつもりだ

Ich will heute mein Zimmer putzen.
私は今日、自分の部屋を掃除するつもりだ

Toni und ich wollen morgen nach Frankfurt fahren.
トニーと私は明日フランクフルトへ行くつもりだ

ただ単に何かを「するつもりだ」というよりも、特定の明確な何かを「するつもりだ」と言いたい時に使います。

②〈願望〉~したい

Ich will schon nach Hause gehen.
私はもう家に帰りたい

Willst du auch Bier trinken?
君もビール飲みたい

過去形を使うと、「~をしたかったのに、うまくいかなかった」というようなニュアンスになります。

Ich wollte nur etwas sagen.
私はただ何か言いたかっただけだ

※「möchten:〜したい」の過去形もwollteを使用します。

wie 主語+wollen:~の好きなように

wieの後に主語+wollenを付けることで、で「~の好きなように(英語:as you like)」という表現ができます。

Möchtest du das letzte Stück Kuchen?(ケーキ最後の一切れいる?)
– Nein, danke.(ううん、ありがとう)
Ok, wie du willst.(分かった、君のお好きなように)

③〈願望〉~がほしい(+4格のみ)

wollenは文のさいごに動詞がなくても、名詞4格を置くことで「~がほしい」という意味でも使えます。

Ich will eine Pause.
休憩したい(休憩がほしい

Ich will etwas Süßigkeiten.
甘いものが食べたい(甘いものがほしい

④〈提案〉~しよう、~しませんか?

wirが主語になる場合、提案の表現になります。特に”Wollen wir~?”の形で、相手に提案をしたい時に使うことが多いです。英語で言う、Shall we~?(~しませんか?)の表現に近いです。

Wollen wir zusammen essen?
一緒に食事でもしませんか

Wollen wir eine Tasse Tee trinken?
お茶でも飲みませんか

⑤〈強い傾向〉どうしても~しようとしない

人物以外を主語に、さらに否定形にすることで「どうしても~しようとしない」という表現もできます。

Die Tür will nicht aufgehen.
ドアがどうしても開かない

⑥〈主張〉~と言い張る、~と主張している

「~と言い張る」「~と主張する」という表現にもなります。完了不定詞(過去分詞+haben/sein)といっしょに用いることが多いです。ただし、話し手はその主張に対して疑ったような、あまり賛成していないニュアンスになることを覚えておきましょう。

Sie will krank sein.
彼女は病気であると主張している。(…が疑わしい)

Mein Brüder will sein Zimmer aufgeräumt haben.
私の弟は自分の部屋を片付けたと言い張っている。(…が私はそうは思わない)

英語のwillとドイツ語のwollenの違い

英語のwillはドイツ語にするとwerdenまたはwollenになることが多いです。

逆に、ドイツ語のwollenは英語にするとwantまたはwillになります。

形は似ていますが「英語will=ドイツ語wollen」とイコールで結びつけないようにしましょう。単純にイコールで考えてしまうと、英語のwill表現は「未来形」として学校で勉強することが多く、その意味につられてしまう方が多いためです。

ドイツ語wollenは原則的に強い意志を表します多くの場合強い意志があるからwollenを使うのであって、未来のことであるからwollenを使うのではないので注意しましょう。

以上の説明が難しいなあ…という人は、まずは「wollen=したい・ほしい」で覚えておくのがおすすめです!

wollen とmöchtenの違い

ドイツ語で自分の意思を述べる際、wollen以外にも使える表現があります。それが、möchtenです。wollenとmöchten、どちらも「~したい」という意味合いが含まれますが、ニュアンスが少し異なるので注意しましょう。

Ich möchte Currywurst essen.
Ich will Currywurst essen.

どちらも日本語に訳すると、「私はカレーブルストが食べたい」となります。

wollenを使った場合、möchtenより強い意志や願望を表すような表現になります。「カレーブルスト食べたい!」といったような強いニュアンスになります。家族や友だち同士の親しい間柄での日常会話の中や子どもたちが良く使っているのを耳にします。

それに対しmöchtenを使った場合、wollenと比べると少し控えめな表現になります。この場合、「カレーブルストが食べたいのですが…」といったような言い回しになるので、wollenより丁寧な言い方になります。仕事の場面や初対面の人、お店での注文の際にも使うことができます。

覚えよう!
wollen: möchtenより強い意志を表す言い回し(家族や友達など親しい人に対して)
möchten: wollenより少し控えめで丁寧な言い回し(初対面の人や目上の人に対して)

まとめ

wollenを使うと、日常会話の中でも自分の意思や願望をより簡単に言い表せるようになります。

wollenの意味まとめ
①強い意志: 〜するつもりだ
②願望: 〜したい、ほしい
③提案: 〜しよう
④強い傾向: 〜しそうだ
⑤主張: 〜と言い張る

ぜひ、使い方やニュアンスを覚えて使ってみましょう!

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この記事を書いた人:

Haluka

 

 

 

ドイツで奮闘中のフローリストのたまごです:)

編集:komachi(Vollmondドイツ語講師)
内容・表現チェック:nico(Vollmondドイツ語講師)

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