
この記事では、年に1回ペースでドイツ語圏へ旅行に行っている私komachiが毎回といってもいいほど使っている旅行中に本当に役立つドイツ語フレーズを紹介します。
基本の挨拶から観光、買い物、レストラン・カフェでの注文や会計、ホテルのチェックインまで、丸暗記してそのまま使えるものをまとめました。
ドイツやオーストリア、スイスなどドイツ語圏への旅行を考えている方はぜひ、予習として一緒に声に出して練習していきましょう!
※初級者向けの記事のため、発音しやすいようにカタカナ表記も付けていますが、カタカナはあくまでも参考として考えてください。
目次
以下の10フレーズは、シーンを問わず覚えておくと便利なフレーズです。
日本語 | ドイツ語 | 読み方 |
---|---|---|
こんにちは | Hallo | ハロー |
ありがとう | Danke | ダンケ |
ありがとうございます | Danke schön | ダンケ シューン |
すみません | Entschuldigung | エントゥシュルディグン(グ) |
どうぞ / お願いします | Bitte | ビッテ |
はい | Ja | ヤー |
いいえ | Nein | ナイン |
またね / さようなら | Tschüs | チュース |
良い一日を / ありがとう、あなたもね | Schönen Tag noch! / Danke, gleichfalls! | シューネン ターク ノッホ! / ダンケ、グライヒファルス! |
良い旅を | Gute Reise! | グーテ ライゼ! |
「こんにちは」と聞いてまず思い浮かぶのは「Guten Tag」かもしれませんが、私のおすすめは断然「Hallo」です!
地域によっても違いがあります。たとえば、オーストリアや南ドイツでは「Grüß Gott(グリュース ゴットゥ)」がよく使われ、「Guten Tag」はほとんど耳にしないことも。
というわけで、まずはどこでも使いやすい「Hallo」を覚えておくのがおすすめです◎
▼オーストリアへ旅行に行く方は、オーストリアドイツ語についてもぜひ予習を!
日本ではお店の人が「いらっしゃいませ」と言い、お客さんは無言なことが多いですが、ドイツ語圏ではお店に入るとき、お客さんの方から「Hallo」と挨拶するのが一般的です。
はじめは少し勇気が要るかもしれませんが、現地ではとても自然なマナー。
笑顔で「Hallo!」と言えばそれだけで好印象なので、ぜひ試してみてください。
「Bitte」はドイツ語の中でも特に便利な表現です。
文脈によって、次のような意味を持ちます。
これから出てくるフレーズにもたびたび登場するので、自然と慣れていきましょう。
▼「Bitte」の使い方をさらに詳しく知りたい方は、こちらの関連ブログ記事もぜひご覧ください。
「Gute Reise!」は、空港やホテル、駅などで現地の人からよくかけられる言葉です。返答としては「Danke!(ありがとう)」で問題ありません。
旅行中、「〇〇はどこですか?」と場所を尋ねたいときに便利なのがこちら。
Wo ist …?(ヴォー イストゥ)
〜はどこですか?
とてもシンプルで、知りたい場所の名前をあとに続けるだけで使えます。
「Wie bitte?(もう一度お願いします)」は特に便利で、ドイツ語が聞き取れなかったときに聞き返す場面でとても役立ちます。
旅行中に移動するとき、「この電車は〇〇に行きますか?」と誰かに念の為確認したくなる場面、ありますよね。
そんな時に使えるフレーズを2つ紹介します。どちらを使っても大丈夫です。
例えば「ケルン(Köln)」行きの電車か確認したければ、このようになります。
観光名所に行ったら、やっぱり写真を撮りたくなりますよね。
風景だけなら自分で簡単に撮れますが、自分自身やグループでの写真を撮りたいときには、誰かにお願いする必要があります。そんなときに使えるフレーズがこちらです。
美術館など、そもそも撮影が許可されているか聞きたいときはこのように聞きます。
どちらも意味は同じですが、「Darf ich …?」のほうがかしこまった印象になります。
ドイツ語ではWi-Fiのことを「ヴェーラン(WLAN)」と発音します。言い慣れていないと通じにくい場合もあるので、旅行前に声に出して練習しておくと安心です。
よく「旅行中はネットどうしていますか?」と聞かれるのですが、私はいつも日本で事前にSIMカードを購入しておき、ドイツに着いたら現地用のSIMに差し替えて使っています。
これまで使ったSIMカードや、旅行に持っていくと便利だったグッズなどをまとめた記事をVollmondのブログに載せています。
気になる方はこちらのブログ記事をぜひご確認ください。
「Das nehme ich.」は購入の意思を伝えるときに使え、とても便利です。
例えば、このような会話が可能です。
店員さん:Möchten Sie das hier?(ムュヒテン ズィー ダス ヒア)
こちらいかがですか?
あなた:Ja, das nehme ich.(ヤー、ダス ネーメ イヒ)
はい、それを書います。
旅行中にレストランやカフェで食事をする場面も多いと思います。
ここでは、入店時の挨拶や席の確保から、注文・会計まで、実際によく使うフレーズをまとめました。
お店に入ると、たいてい店員さんが出迎えてくれます。まずは笑顔で「Hallo!(こんにちは)」と挨拶しましょう。
そのあとに、人数を伝えます。
カジュアルに言いたい場合は「Wir sind zu zweit.(ヴィア ズィントゥ ツー ツヴァイトゥ)私たちは2人です」のようにも言えますが、zweit, dritt(ドリットゥ)のように学習者的には複雑な文法テーマ「序数」が入ってくるので、上記の言い方がシンプルで簡単だと思います。
予約の有無や、席の確保については次のように伝えます。
店内が空いている場合は、自分で好きな席に座っていいよ、と言われることが多いです。
無事に席に案内されたあと、日本と大きく違うのが「担当制」です。
ドイツでは、最初に案内してくれた店員さんが、注文・料理の提供・会計まで一貫して担当することがほとんどです。
日本のように誰に声をかけてもOKというわけではなく、別の店員さんに声をかけると「私はそのテーブルの担当ではありません」と言われることもあります。
そのため、最初に対応してくれた人を覚えておき、その人にメニューや注文の希望を伝えるとスムーズです。
席に着くと、多くの場合店員さんが「Hier ist die Speisekarte.(ヒア イストゥ ディー シュパイゼカアテ)こちらメニューです」と言ってメニューを渡してくれます。
お店によっては英語メニューも用意があり、「Englisch oder Deutsch?(エングリッシュ オーダー ドイチュ?)英語にしますか?ドイツ語にしますか?」と聞かれることがあります。
そんな時には、こう伝えましょう。
Auf Englisch, bitte.(アオフ エングリッシュ、ビッテ)
英語でお願いします。
Auf Deutsch, bitte.(アオフ ドイチュ、ビッテ)
ドイツ語でお願いします。
これは、メニューだけでなく、会話時に「英語/ドイツ語で話したいです」という意思表示としても使えます◎
とはいえ忙しいお店では、たまにメニューがなかなか来ないこともあります。
そんなときはこう伝えましょう。
Die Speisekarte, bitte.(ディー シュパイゼカアテ、ビッテ)
メニューをお願いします。
メニューを見て注文したいものが決まったら、メニューを閉じて待っておくのがおすすめです。
メニューが閉じている=注文決定済み、と店員さんが判断して「Möchten Sie etwas bestellen?(ムュヒテン ズィー エトヴァス ベシュテレン)何かご注文は?」や「Was möchten Sie bestellen?(ヴァス ムュヒテン ズィー ベシュテレン)何をご希望ですか?」などと注文をとりに来てくれることが多いです。
なかなか来てくれない時には、近くを通りかかった店員さんにこのように伝えましょう。
Entschuldigung, wir möchten bestellen.(エントゥシュルディグン(グ)、ヴィア ムュヒテン ベシュテレン)
すみません、注文したいです。
日本の居酒屋のように「すみませんー!」と大きな声で遠くにいる店員さんを呼ぶことはドイツではあまりしませんので、ご注意を…!
ドイツ語で注文ができると、旅行がぐっと楽しくなります!
一番シンプルなのは、食べたい料理名に「bitte(お願いします)」をつけるだけの言い方です。
◯◯, bitte.(○○、ビッテ)
◯◯をください。
例:Currywurst, bitte.(カリーヴアストゥ、ビッテ)
カレーソーセージをください。
もう少しチャレンジできそうな方にぜひ使ってほしいのが、こちらのさらに丁寧な言い方です。
Ich hätte gern …(イヒ ヘッテ ゲァン…)
〜をください。
例:Ich hätte gern einen Käsekuchen und einen Kaffee, bitte.(イヒ ヘッテ ゲァン アイネン ケーゼクーヘン ウントゥ アイネン カフェー、ビッテ)
チーズケーキとコーヒーをください。
例では「einen Käsekuchen」や「einen Kaffee」と冠詞を一緒に入れていますが、冠詞の格変化が難しければ省略して「Ich hätte gern Käsekuchen und Kaffee.」でも通じます。
苦手なものやアレルギーなどがある場合は、次のフレーズを使いましょう。
Ohne …, bitte.(オーネ…、ビッテ)
〜抜きでお願いします。
例:Zweimal Pommes, bitte. Einmal mit Mayo und einmal ohne Soße.(ツヴァイマール ポメス、ビッテ。アインマール ミット マヨ ウントゥ アインマール オーネ ゾーセ)
フライドポテトを2つください。1つはマヨネーズ付き、もう1つはソースなしで。
ここでの「〜 mal(マール)」は「〜人前」の意味で、注文時によく使われます。1つなら「einmal」、2つなら「zweimal」など。
メニューを見てもよく分からない料理が出てくることもありますよね。
そんな時は、店員さんに質問しましょう。
Ich habe eine Frage.(イヒ ハーベ アイネ フラーゲ)
質問があります。
気になるメニューを指差しながら、次のように尋ねることができます。
また、せっかくならお店のおすすめ料理を頼んでみたいという方も多いと思います。
そんなときは、こう聞いてみましょう。
後者「Was würden Sie mir empfehlen?」の方がより丁寧で控えめな印象になります。
ワインやビールなど、選択肢が多い飲み物で迷ったときにも使えます。店員さんが好みに合わせて提案してくれることも多いので、ぜひ積極的に聞いてみてください。
注文が終わると、料理がやってきます。
料理を持ってきてくれた時のよくある会話例はこちら。
店員さん:Guten Appetit!(グーテン アペティートゥ)
召し上がれ!
あなた:Danke schön.(ダンケ シューン)
ありがとうございます。
ドイツでは、食事の途中や食後に店員さんが感想を尋ねてくることも多いです。
店員さんに「Hat es Ihnen geschmeckt?(ハット エス イーネン ゲシュメクトゥ)美味しかったですか?」と聞かれることが多いのですが、このように返せるとスマートです。
どちらも「はい、とても美味しかったです、ありがとう」という意味です。
ボリュームのある料理が多いドイツでは、このようにお願いすれば残った分をパックしてくれるお店も多いです。
Darf ich das mitnehmen?(ダーフ イヒ ダス ミットゥネーメン)
持ち帰ってもいいですか?
食事のあとに「Möchten Sie noch etwas?(ムュヒテン ズィー ノッホ エトヴァス)何か他にご注文はありますか?」と追加注文を聞かれる時もあります。
食事が終わったら、店員さんにお会計をお願いしましょう。
「お会計お願いします」と言いたい時によく使われるフレーズはこちらです。
どれも意味は同じなので、自分が言いやすいものをひとつ覚えておくだけでOKです◎
ちなみにドイツでは、日本のようにレジで会計することは少なく、テーブル会計が一般的です。席で「Zahlen, bitte.」などと店員さんに声をかけるようにしましょう。
マクドナルドなどよりカジュアルな場所であれば、先にレジで注文して商品を受け取ってから自由に席に着くことももちろんあります。
また、2人以上で食事をした場合は「Zusammen oder getrennt?(ツザンメン オーダー ゲトレントゥ)一緒に払うか、別々に払うか」をほとんどの場合聞かれます。
答え方は以下の通りです。
ドイツ留学中、友だち10人くらいでレストランで食事をした時も、日本だったら「グループでまとめてください」と言われそうなところ、別会計で対応してもらい驚いた記憶があります…!
日本のように「この店では別会計できません」や「一緒に払うようにしてください」などはドイツで私は見聞きしたことが今のところないです。
支払い時には、現金かカードかを選びます。
以前は現金のみのお店も多かったですが、最近はカード対応のお店も増えています。
支払い時には、店員さんが金額を口頭で伝えてくれることが多いです。
伝票を持ってきてくれることもあります。
Das macht ◯◯ Euro.(ダス マハトゥ ○○ オイロ)
合計◯◯ユーロです。
例えば24ユーロであれば「Das macht 24(vierundzwanzig) Euro.(ダス マハトゥ フィーアウントツヴァンツィヒ オイロ)」となりますが、ドイツ語の数字は学習者にとって難しいですよね…。
金額が聞き取れなかったときは、こう聞き返しましょう。
Wie bitte?(ヴィー ビッテ)
もう一度お願いします。
ドイツ語圏では、レストランやカフェの店内で飲食をした際にはチップ(Trinkgeld)を渡すのが一般的です。
よく使われるフレーズはこちらです。
◯◯ Euro, bitte.(○○ オイロ、ビッテ)
◯◯ユーロでお願いします。
自分が支払いたいチップを込めた合計金額を簡単に伝えることができるフレーズです。
例えば、このような会話となります。
店員さん:Das macht dann 8,50 €.(ダス マハトゥ ダン アハトゥ オイロ フュンフツィヒ)
合計8ユーロ50セントです。
あなた:10 Euro, bitte.(ツェーン オイロ、ビッテ)
10ユーロでお願いします。
このように伝えると、「10ユーロ支払うので、お釣りは取っておいてください=チップを含めて支払います」という意味になります。現金でもカードでも使える表現で、おすすめです。
もし10ユーロの会計で15ユーロ出せば5ユーロお釣りで渡してもらえます。
また、ぴったりの金額を現金で渡せる場合には、次のフレーズを使うことで「お釣りは結構です=チップにしてください」という意味になります。
Stimmt so.(シュティムトゥ ゾー)
お釣りは取っておいてください。
ドイツでは、必ずチップを渡さなければならないという厳密なルールはありません。ただ、ほとんどの人が自然とチップを渡しており、これはサービスへの感謝を表す習慣として広く根付いています。
5〜10%程度を上乗せするのが目安で、端数を切り上げてキリのいい金額にする人が多いです。
たとえば、8.50ユーロの会計に対して9ユーロや10ユーロを支払う、22ユーロの会計に対して25ユーロ支払うような形です。
日本ではあまりなじみがなく、最初は少し戸惑うかもしれませんが、無理のない範囲でぜひ挑戦してみてください。きっと店員さんの笑顔と「Danke schön!(ダンケ シューン)ありがとうございます」が返ってきますよ◎
ホテルのスタッフは基本的に英語が通じますが、やはりドイツ語を使うと喜ばれることも多いです。
例えば「今日から部屋を予約している○○です」と伝えたいときは、次のように言うことができます◎「○○」のところにご自身のお名前を入れてください。
「Ich habe ab heute ein Zimmer auf den Namen ○○ reserviert.(イヒ ハーベ アップ ホイテ アイン ツィンマー アウフ デン ナーメン ○○ レゼァヴィーァトゥ)」
実際に使いそうなフレーズを書き出して、当日まで何度も声に出して練習しましょう!
▼初めてドイツへ行く方が知っておくべき注意点はこちらのポッドキャストで配信しています。
▼ドイツ旅行への持ち物リストも以下の記事で紹介しているので、ぜひご確認ください。