A2/B1レベルの7つの略語~名詞以外編~

ドイツ語の文章を読んでいると略語が出てくるんだよ。

分かる、分かる。意味と例文を交えつつ、A2/B1レベルの略語を見ていこう。

今回は名詞以外のものに焦点を当てるよ。

今回のテーマは略語。

ドイツ語の文でよく用いられますが、以下に挙げるものは読み上げる際・話す際にはアルファベットではなく、完全な形を使うことに注意しましょう(名詞はそれぞれのアルファベット順を発音します)。

例えば、後に出てくる ca. は circa(または zirka とも) の略なのですが、 ca. 60 Kilo であれば[ツィルカ ゼヒツィヒ キロ]のように読みます。

なお、リストはアルファベット順に並んでいます。

A2/B1レベル

ca.

ca. は circa / zirka を省略したもので「約」「およそ」という意味になります。

同じ意味を持つ単語として、etwa や ungefähr があります。

Japan hat ca. 126 Millionen Einwohner.

日本は1億260万人の人口を有している。

Es gab ca. 100 Leute auf der Feier.

パーティーにはおよそ100名の人がいた。

d. h.

d.h. は das heißt の略で、「ということは」「すなわち」「つまり」という意味があり、「ただし」という意味でも使われます。

das heißt の形だけでなく、疑問文としても使うことができます。

Meine Frau hat Arbeit, d. h. ich muss heute auf meine Tochter aufpassen.

私の妻は仕事がある、ということは僕が今日は娘の面倒を見なければならない。

Er wird kommen, d. h. , wenn das Wetter schön ist.

彼は来るだろう、ただし天気が良ければね。

das heißt を以下のように疑問文の中で使うこともできるよ。その場合には省略せずに書くよよ。

Heißt das, dass ich zu Hause bleiben soll?

これはつまり、私は家にいるべきということでしょうか。

Was soll das heißen?

これはどういうこと

usw.

usw. は und so weiter の略で、「など」という意味です。

Wegen der Arbeit hat er verschiedene Länder besucht: Thailand, Singapur, Neuseeland usw.

仕事で彼は様々な国を訪れました。タイやシンガポール、ニューヨークなどです。

z. B.

z. B. は zum Beispiel の略で、「例えば」を表します。

In der Tanzschule gibt es verschiedene Kurse, z. B. Tango.

そのダンススクールには様々なコースがある、例えばタンゴだ。

Sie kennt viele japanische Sprichwörter, z. B. „Tana kara botamochi“.

彼女は多くの日本のことわざを知っている、例えば「棚からぼた餅」だ。

zum Beispielは、以下のように「例えば?」と質問する際に使うこともできます。

In Japan werden viele deutsche Kinderlieder gesungen.

日本ではたくさんドイツの歌が歌われているよ。

Zum Beispiel?

例えば?

„Sum sum sum“ oder „Fuchs, Du Hast Die Gans Gestohlen“.

『ぶんぶんぶん』とか『小ぎつね』とかね。

B1レベル

bzw.

bzw. は beziehungsweise の略です。意味は広く「または」「場合によっては」「むしろ」「詳しく言えば」といったものがあります。

Ich werde kommen bzw. meine Mutter.

私か場合によっては母が伺う予定です。

Mein Kind bzw. mein Mann möchte eine Katze haben.

私の子どもがというよりも夫が猫を飼いたがっています。

Er kommt aus Tokio bzw. aus einer Nachbarstadt von Tokio.

彼は東京、詳しく言うと、東京の近隣都市の出身です。

beziehungsweise にはもう一つ、「それぞれ(に)」という意味もあります。

Seine Cousine und sein Cousin wohnen in Osaka beziehungsweise in Kyoto.

彼の従姉妹と従兄弟はそれぞれ大阪と京都に住んでいる。

etc.

日本語でも見かけることのある etc. は et cetra というラテン語を省略したもので、「など」を表します。

日本語では[エトセトラ]と発音され、ドイツ語でも[エト セートラ]のように発音されることもありますが、[エト ツェートラ][エッツェートラ]のように発音されることも多くあります。

Ich habe viele Hobbys: Tanzen, Wandern, Reisen, Kochen etc.

私には多くの趣味があります。ダンス、ハイキング、旅行、料理などです。

vgl.

vgl. は vergleich[e] を省略したもので、「参照せよ」という意味です。論文などを読む際に目にする単語ですね。

Die Studie hat ergeben, dass … (vgl. Schmidt 2008: 104)

その研究は…ということを証明した(シュミット(2008年)104ページを参照)。

オマケ:日常で見かける・使う略語

最後に、A2・B1の略語リストには載っていないものの、日常でよく目にするものを紹介します。

ggf.

ggf. は gegebenenfalls を省略したもので、「場合によっては」「もしかすると」という意味があります。

ドイツで座席を予約できる列車に乗った際、通常は予約されている区間が表示されるのですが、システムの不具合で表示がされないとどの席にも ggf. besetzt (場合によっては予約済み)と書いてあることがあります。

Geben Sie ggf. die folgende Dokumente ab.

場合によっては以下の書類をご提出ください。

Wir müssen ggf. früher nach Hause gehen.

私たちはもしかすると早めに家に帰らなければならないかもしれない

evtl.

evtl. は eventuell の略で、「ひょっとすると」「場合によっては」という意味があります。

Kannst du mich evtl. zum Arzt fahren?

ひょっとするとお医者さんのところまで送ってもらえる?

Sie kommen evtl. später.

彼女達は場合によっては遅れて来るだろう。

なお、eventuell は付加語的に使う「場合によっては起こりうる」「偶発的な」「不測の」「不慮の」といった形容詞の用法もありますが、こちらは省略して表記することはありません。

Man muss sich auch für einen eventuellen Notfall vorbereiten.

人々は不測の事態にも備えておかなければならない。

vllt.

vllt. は vielleicht を省略したもので、「ひょっとすると」「場合によっては」という意味です。疑問文では先の意味に加え、「良かったら」というニュアンスで用いることもできます。

辞書では vllt. の形であまり見かけることはありませんが、テキストメッセージでのやり取りなどで見られます。

An dem Tag kann ich vllt. doch nicht kommen.

その日はやっぱり行けないかもしれない

Kannst du mich vllt. am Bahnhof abholen?

良かったら駅に迎えにきてもらえる?

前置詞・形容詞・接続詞など

上で述べたものに関わらず、ドイツで生活していると、様々な略語を目にします。

以下に例を挙げます。それぞれ何を表しているか、ぜひ考えてみてくださいね。

① Termin n. Vereinbarung 

② Filzstift, versch. Farben 

③ Montag u. Dienstag 9:30 – 18:30 Uhr

▼答え

    ① Termin nach Vereinbarung 
    ② Filzstift, verschiedene Farben 
    ③ Montag und Dienstag 9:30-18:30 Uhr

頭文字や略語だけではパッと見ただけでは予想がパッとつかないものもあるかもしれませんが、これらは前後の単語や文脈で判断できるものが多いです。

略語を見かけたら、それが何を表すのかを考えてみるのもおもしろいですよ。

始めて目にした略語、または今まで見たことはあっても、気に留めたことのなかった表現もあったのではないでしょうか。

考えたり、調べたりしても分からない略語に関してはドイツ語講師に聞くこともできます。

Vollmondのドイツ語レッスンを利用して、ドイツ語を使う機会を日常に取り入れてみませんか


この記事を書いた人:Yuna

東京外国語大学でドイツ語を専攻、在学中にエアランゲン大学に交換留学する。大学卒業後は教員として働き、ドイツに生活拠点を移した際にオンライン講師業を開始。現在は0歳児を育てながら、記事執筆や添削業務を行う。

皆さんの知識を整理したり、語彙を増やしたりして、使える表現を増やすお手伝いができれば幸いです(^^)

内容・表現チェック:nico(Vollmondドイツ語講師)