もうすぐゲーテA2試験なんだけどSprechenが不安…
どうしたらいいんだろう…
確かにSprechenは緊張するよね。でも実は、1番対策がしやすいのもSprechenなんだ!
試験内容は大きく変わることはないから、ある程度予測して準備することが可能だよ。実際に見ていこう!
Hallo! Vollmondドイツ語講師のkomachiです。
今までのドイツ語講師として働いてきて、数え切れないほどゲーテA2のスピーキング対策をしてきました。
A2のSprechenは、傾向を理解し対策をしっかりしていれば大丈夫です。
(A2で求められる単語・文法知識等が付いているのは前提として)
嬉しいことに、対策をしたほとんどの生徒さんが80%以上の高得点でSprechenを合格されているので、いつも私が教えていることをこの記事でまとめます(2020年9月時点)。
目次
まず初めに、A2試験を合格することによってどのような事が証明できるのか、簡単に見ておきましょう。
出典:Goethe Institut Japan
- 日常でよく使われる文や表現を理解し、使いこなすことができる
- 単純な、よくある状況でコミュニケーションでき、日常的になじみのあるテーマについて情報交換できる
- 簡単な言い方で、自分の出身地や学歴、身近な状況や必要なものについて説明することができることが証明できます。
つまり、裏を返せば、これらの能力が試験では問われるという事ですね。
また、ドイツ語圏の音楽大学や芸術大学では、入学試験を受ける際にA2が必要という学校も多いです。
(もちろん各大学によって必要なレベルや、タイミングは異なりますので、詳しくはその大学のホームページをきちんと確認してください!)
それでは早速、概要を見ていきましょう。
それでは、各パートの試験内容と、どのように対策したらいいかを見ていきましょう。
席に着くといきなりTeil 1が始まるのではなく、場の雰囲気をほぐす挨拶の時間があります。
この部分は試験に直接関係はないと思ってて大丈夫です。
ただここでつまづくと気持ちの面で後に響く可能性があるので、名前や出身、趣味等をドイツ語で言えるようにしておきましょう。
また、試験官から「どうしてドイツ語を勉強しているんですか?/ Warum lernen Sie Deutsch?」など質問がきたという報告ももらってるので、自分の自己紹介が終わっても気を抜かないのが大事です。
もう1人の受験者の人とお互いに自己紹介をします。4つのキーワードが書かれたカードをそれぞれ配られますので、そのキーワードに沿った質問をパートナーにして、相手の質問に対しても答える、というQ&A形式です。
試験の大まかな流れ
キーワードに関することであれば、必ずこれを聞かなければいけないというような正解はありません。
自由に考えて大丈夫です。
キーワードを見て20秒以内に相手にドイツ語で質問できるように、練習しておきましょう!
質問は1文で大丈夫です。
例:Geburtstag
→ Wann hast du Geburtstag?
(誕生日はいつですか?)/
Was hast du an deinem letzten Geburtstag gemacht?
(前の誕生日は何をしましたか?)
想定されるキーワード:
Geburtstag, Wohnort, Beruf, Hobby, Haustier, Essen, Trinken, Freunde, Musik, Sport etc.
それに対し、相手の質問に答える際は相手が配られているカードを見ることは出来ません。
なので、よく相手の質問を聞いて的確に答えましょう。
答えは1文のみで返すのではなく、2、3文で答えるようにするというのがポイントです!
例:Wann hast du Geburtstag?
→ Mein Geburtstag ist am 30. September.
An meinem letzten Geburtstag habe ich mit meiner Familie Kuchen gegessen.
Den hat meine Mutter gebacken.
(私の誕生日は9月30日です。前の誕生日には家族とケーキを食べました。それはお母さんが焼いてくれました。)
質問形式だったTeil 1に対し、Teil 2では、自分のみで話すモノローグ形式になります。簡単な短いプレゼンをするイメージです。
試験の大まかな流れ
1. カードが渡されます。各受験者は違うテーマのカードを渡されます。
なので、まずは自分のテーマが何かしっかり把握しておくことが大事です。
2. 派生して書かれているキーワード(Hobby?, Mit wem?, Essen?, Fernsehen?)に関連したことを言わなければいけないという決まりはありません。あくまで大事なことは、真ん中の質問(テーマ)に沿ったことを言えているかどうかです。
3. 話す時間は30秒から1分位(5〜7文程度)を目処に、事前に色々なテーマで練習しておきましょう!
4. 話終えると、試験官の方から質問が来ますので、それに答えるところまでが試験です。
Teil 2は少し難しく感じる方がいるかもしれませんが、ポイントは色々なテーマで話せるように対策をしておくこと。
勉強したテキストにのっている質問文を見つけて、それに対して答える練習をするのもいいですね!
再びもう1人の受験者の人と会話をします。
ただしこちらは質問をしあうのではなく、一緒に何かプランを立てます。
このTeil3は2つパターンがあるので注意です。
生徒さんからの報告によるとパターンAが比較的多いようです。
例えば「あなたはパートナーとスポーツを週末にする予定です。どんなスポーツをするか決めてください。」など具体的なことを決める内容となっています。
試験の大まかな流れ
Ihr Freund Ben hat bald Geburtstag.
Sie möchten mit einem Freund/einer Freundin gemeinsam ein Geschenk kaufen.
(友だちのベンがもうすぐ誕生日です。友だち(試験のパートナー)と一緒にプレゼントを買いたいです。
問題文の上にあるこの前提条件は必ず読んで、自分が置かれているシチュエーションを正確に把握しておきましょう!例えば上の例であれば、プレゼントといっても「誰に買うのか」で色々変わってきますよね。
受験者AとBの人には、真ん中のテーマはもちろん同じですが、派生するキーワードが異なるカードが配られます。
これもTeil 2と同じように、派生するキーワードを必ず使わなければいけないことはありません。
会話では以下の流れを意識できると自然で、おすすめです。
使えるフレーズを下にまとめているので、参考にしてください。
こんにちは
Hi. / Hallo.
私は…と思う
Ich glaube, …
Ich denke, …
どう思う?
Was denkst du?
Hast du eine Idee?
いいと思う
Das ist eine gute Idee!
Das klingt gut.
Das finde ich gut.
だけど…
aber…
Ich habe eine Idee.
Ich habe einen Vorschlag.
Wir können…
Wir könnten…
例: Wir können am Wochenende Kaffee trinken.
Ich möchte…
Wollen wir…?
じゃあ…
Dann…
例: Dann treffen wir uns am Bahnhof!
楽しみにしてる – 私も
Ich freue mich darauf.
ー Ich mich auch.
またね
Bis dann.
Aさんが Ich möchte ein Buch für Ben kaufen. Was denkst du?(私はベンに本を買いたい。どう思う?)と言ったのに対し、Sehr gut! Wir können ein Buch kaufen. (いいね、そうしよう)などとすぐに終わらせてしまうのは少し物足りません。
2分程度はパートナーと会話する心持ちで挑みましょう。
Aber を使ったり、Ich habe einen Vorschlag. と何か違うものを提案したりして、話を膨らませるよう工夫することがポイントです。
読む練習をすると読めるようになるように、話せるようになるためには話す練習をたくさんすることが1番効果的です。
Vollmondでは試験対策レッスンも承っています。すごく嬉しいことに、合格率がとても高いです。
もちろん合格するのは生徒さんの努力と実力の結果ですが、先生も全力でサポートさせていただいてます(^^)
「自分のドイツ語力的にギリギリかも」と自信のない人は先生とみっちり時間を取って対策できるプライベートコース、「本番を想定した場があればそれでいい」人は色んな講師と話せる実践的な会話コースがおすすめです♩(もちろんA2以外のレベルでも対応可能です!)
これまでみてきたように、A2試験ではパートナーと会話する場面が多いです。
同じ受験者であるパートナーに du を使うか Sie を使うか迷う生徒さんも多いです。
が、私は「どちらでもいい」と伝えています。
大切なのは du なのか Sie なのか統一されていることです。が、どちらかというと無難なのは du です。
ただし試験官には Sie を使うようにしてくださいね!
例えば Warum lernst du Deutsch? と聞いたすぐあとに Aber was denken Sie? と聞くなど、du と Sie どちらかで統一されてないのは好ましくないです。
また、Warum lernen du Deutsch? など du と Sie が混ざって動詞の活用も混ざってしまっているのも好ましくないので、基本の活用形は口に出てくるようしっかり練習しておきましょう。
特に Teil 3 は想定されているシチュエーション的に例えはじめましての人でも「友だち」として話すことになるので、du を使えるようにしておきましょう。
スピーキング試験となると「自分が話す」に目がいきがちですが、実は A2 レベルで事前に考えておくといいのはパートナーは先生ではなく同じ学習者であるということです。
発音やアクセントは人によって本当にバラバラです。
日本人同士であればまだアクセントが分かりやすいかもしれませんが、特に海外でゲーテ試験を受ける人は相手の母語によって訛りが異なることを念頭においておきましょう!
そして、聞き取れないときは聞き返しましょう。
使えるフレーズ「もう一度言ってください」
▼他にも使えるフレーズが気になる方はこちらの記事をチェック!
また、中にはあまりスピーキング試験対策をしておらず、何をするのかあまり分かっていない受験者もいます。
相手に惑わされず、自分がやってきたことを信じて試験に挑みましょう♩
試験の模擬問題が2回分無料でダウンロードできるので、是非チェックしてみて下さい。
スピーキング試験のデモ映像も見ることができるので、受験する人は必ず視聴しましょう!
Vollmondでは、A2のスピーキング試験で出てきそうな問題とその回答例を合計3回分無料公開しています。
試験対策に特化した定番の参考書を2つ紹介します。どちらもよくできています。
模擬試験が収録されていて、試験本番を想定した演習にぴったりです。
試験の形式に慣れることは合格する上でとても大事なので「合格したいけど何をしたらいいか分からない」という人は、どちらか1冊持っておくと対策がしやすいと思います。
以上、ゲーテ試験A2のSprechenの概要と対策についてまとめました。
受験者の皆さんの参考になれば、嬉しく思います。
A2試験は傾向を確認して練習をしっかりすれば大丈夫です。
本番を想定した練習にはぜひVollmondのオンラインドイツ語レッスンをご利用ください♩
問題内容を熟知した講師の方と模擬試験をすることで、きっと自信がつきます。
Ich drücke dir die Daumen!
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執筆:komachi(Vollmondドイツ語講師)
執筆協力:Ayaka
内容・表現チェック:nico(Vollmondドイツ語講師)