「シャドーイング」の効果的な方法(ドイツ語シャドーイング教材付き)

リスニングには「シャドーイング」がいいって言われたんだけどどうやってするんだろう?

言語学習をする上で知っておきたい勉強法だね!

もともとは通訳者のための練習方法として知られていたシャドーイング(shadowing)。

正しく行うことでかなり効果的な発音力強化が期待できます♩

シャドーイングとは

簡単に説明すると、ドイツ語音声を聞きながら、聞こえた音をそのまま真似して声に出す練習法のことです。

語学学習にすごく効果的だと言われている勉強法の1つです。

シャドーイングの効果
  • 音をマネすることで、発音やイントネーションがよくなる
    リスニング力アップ
    会話力アップ
  • 何度も続けると口がドイツ語文に慣れる
    スピーキング力アップ

自分が発音できる単語は聞き取ることができる」と言われているように、リスニング力アップはもちろん、発音が良くなると会話がよりスムーズになります(聞き返されることが減ります)。

また、発音がよくなると自分に自信を持てる人も多くなり堂々と話せるようにもなります。

何度もシャドーイングを続けることで口がドイツ語を発することになれ、スピーキング力アップにも繋がります。

リスニングができない理由

リスニングが苦手だなあ…と悩んでいる人は、自分が以下どのパターンに当てはまるのか考えてみてください。

  1. その単語の正しい発音(音)をわかっていない
    Apfelを見て「りんご」だと分かっても、この単語を「アプフェル」と読むと知らなければ聞いても分からないですよね。特にカタカナで覚えている人は実際の発音との差を理解している必要があります(理解でとどまらず、自分が発音できるようになるのが1番の近道です)。
  2. 音の流れに耳が慣れていない
    単語だけだと分かるのに文章になると途端にわからなくなるほとんどの原因がこれです。文章としてドイツ語を聞いたときの音の強弱やイントネーションなど、耳が慣れていないと困ることが多いです。
  3. 聞いているものに対して、自分の文法・読解レベルが達していない
    忘れられがちなポイントですが、ほとんどの学習者は、読んで理解できないものを聞いても理解できません。リスニングには読む力も必須です。

①②に対しシャドーインングはすごく効果的です。

③が原因の場合、使うテキストを容易なものに変える or 読む力を鍛えるのがおすすめです。文法や読解の勉強にはぜひVollmondが提供するドイツ語プライベートコースもご利用ください。

シャドーイングのやり方

  1. シャドーイングするテキストの内容をしっかり理解する
  2. 速度(ゆっくり)+スクリプトを見ながら
    シャドーイングは音をマネする練習なので、早すぎて読むことだけに必死にならないよう、はじめは速度を遅くして聞いてみましょう。また、まずはスクリプトを見ながら丁寧にやっていきましょう。
  3. 速度(ゆっくり)+スクリプトなしで
  4. 速さ(通常)+スクリプトなしで

最終目標:スクリプトなしでもできるくらいに。シャドーイングしながら(声に出しながら)内容が頭に浮かぶように。

ただの音読にならないように、スクリプトを見ずにシャドーイングできるように頑張っていきましょう!

よくある△な例

  • 口がほとんど動いていない
    → 大きく、はっきりと声を出しましょう。日本語で友だちと話すときと同じように!
  • 内容を理解できていない
    → まずはしっかりテキストを理解するところから!(自分のレベルにあったテキストを使いましょう)
  • スピードについていくのに必死で音を聞けていない
    → まずはスピードをゆっくりに。音声をしっかり聞いて!
  • スクリプトを見すぎて音読練習になっている
    → 余裕が出るまで何度も繰り返し行いましょう!

私は大学受験のとき、英語のシャドーイングを登下校人のいないところで欠かさず行い、その甲斐あってか(?)留学経験も外国人と話したことのある経験もゼロでしたがセンターリスニングは満点でした(^^)

音声スピードの変え方

Youtube

シャドーイングはテキストと音声さえあればできるので、YouTubeでも十分です。

「少し早いなぁ」と感じる人は再生速度をゆっくりにしてチャレンジしてみてください♩

下記の黄色い〇で囲ってあるところを押すと、音声スピードを変更することができます。

Podcast

Podcastは、通学・通勤の電車の中で聴くことができますし、夕飯を作りながら、掃除をしながらも聴くことができます。とても手軽なので習慣化しやすいのがいいですね♩

聞いてみると「まだ早いかも」と思う人がいると思います。しかしPodcastもYouTube同様に、音声スピードを変更することができます。

実際にチャレンジしてみよう!

Mein deutsches Lieblingswort

Vollmondドイツ語ネイティブ講師の Rike先生 が実際に録音してくれました。テキストは私が考えました。

▶︎ Rike先生の発音レッスン(プライベートコース)

文法・語彙レベル:A2 – B1

上に説明した方法で一緒にやってみよう!

ドイツ語スクリプト

Mein deutsches Lieblingswort

Mein deutsches Lieblingswort ist „gemütlich“.

Es ist schwer, es ins Japanische zu übersetzen.

In meinem Alltag fühle ich mich vor allem „gemütlich“, wenn ich zu Hause Kaffee koche und dabei Musik höre.

Unter „Gemütlichkeit“ verstehe ich eine ruhige Zeit für mich selbst, die von niemandem gestört wird.

Ein Lieblingswort von einer deutschen Freundin ist „Feierabend“.

Sie liebt ihre Arbeit, aber ist auch froh, wenn diese beendet ist.

Es bedeutet also nicht unbedingt, dass jeden Abend eine Party stattfindet, also gefeiert wird, aber viele machen es sich dann abends auf dem Sofa gemütlich und manche trinken sogar ein Feierabend-Bier.

Ihr liebster japanischer Ausdruck ist übrigens “しょうがない”.

Er passt sehr gut zu dem Jahr 2020, in dem sie eigentlich geheiratet hätte und endlich wieder nach Japan gekommen wäre – „Tja, machste nichts“.

Es gibt keine Sprache, die man eins zu eins übertragen kann.

Jede Sprache hat ihre eigene Schönheit, Einzigartigkeit und Schwierigkeit.

Deshalb halte ich das Lernen einer Fremdsprache auch heute noch für sinnvoll, auch wenn die Digitalisierung weiter vorangeht und die Übersetzungstools immer mehr fortschreiten.

日本語訳

私の好きなドイツ語

私の好きなドイツ語は„gemütlich“です。

この単語を日本語に訳すのは難しいです。

私の日常の中で、私が特に„gemütlich“と感じる瞬間があります。それはコーヒーを入れながら音楽を聴いている時です。

私は„Gemütlichkeit“という言葉を「自分のためのゆったりとした時間」として解釈としています。

その時間は誰からも邪魔されることはないです。

私のあるドイツ人友だちの好きなドイツ語は„Feierabend“です。

彼女は仕事がすごく好きですが、でもやはり仕事が終わると嬉しいのも事実です。

„Feierabend“という言葉は、なにも毎晩パーティーが開催されることを意味しているわけではありません。

たくさんの人はゆったりとソファーでくつろぎ、Feierabend用のビールを飲むこともあります。

ところで、彼女の好きな日本語表現は「しょうがない」です。

2020年にぴったりな表現です。

どうしてかというと、彼女は本当は2020年に結婚していたはずで、また日本に遊びに来る予定だったからです(=コロナでこれらは実行できなかったのです)。まあ、どうしようもできないですよね。

1対1で訳せる言語はありません。

全ての言語は、その言語特有の美しさ、独自性、難しさを持っています。

なので私は、たとえデジタル化が進み翻訳ツールが発展しているとしても、言語学習というのは今日においてまだまだ意味があることだと思っています。

まとめ

今回はシャドーイングについてお話してきました。いかがだったでしょうか?

「聞く」「発音する」を同時に行うため、少し難易度の高い勉強法ですが、ポイントをしっかり押さえて繰り返し練習することで、確実にドイツ語スキルは上達していきます(^^♪

まずはこの記事内で紹介したテキストをスクリプトなしでシャドーイングできるくらいまで、ぜひ何度も声を出してみてください◎

発音の仕組みをしっかり勉強したい、教えてほしいという方はVollmondの提供するドイツ語プライベートコースがおすすめです(^^)

先生と1対1の貴重な時間を使って自分のドイツ語にもっと自信が持てるよう勉強してみませんか?


執筆:komachi(Vollmondドイツ語講師)
執筆協力:Rina