ドイツ語講師として働く私のドイツ語力が伸びるきっかけとなった勉強法

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みなさん、こんにちは。
Vollmondにてドイツ語講師として働いております、kosuzu と申します。

この記事では、ドイツ語講師として働く私がこれまでに実践し、自身のドイツ語力が伸びる&定着するきっかけとなった勉強法を紹介させていただきます。

ドイツ語学習にはいろいろな方法があり、私がご紹介する勉強法が絶対的な正解ということではもちろんありません。
しかし、語学力を伸ばす勉強法を見つけるためには、積極的にいろいろな方法を試して自分に合った勉強法を見つけることが大切です!
この記事が、読んでくださった方の学習のヒントになれば幸いです◎

自己紹介

私は小さい頃から、

  • 「憧れのヨーロッパで使われている言語を習得したい」
  • 「外国語をネイティブのようにかっこよく発音し、話せるようになりたい」

という思いがあり、高校時代にドイツでホームステイをしたことがきっかけでドイツ語学習を始めました。

2010. 4 – 2011. 3

高校時代 ドイツ語学習をスタート

2011. 4 – 2016. 3

大学時代 ドイツ語とドイツ人の環境保護意識について勉強

2012. 2 – 2012. 3

ドイツ・テュービンゲン大学へ短期留学

2013. 8 – 2014. 8

ドイツ・フライブルク大学へ交換留学

2014. 9

ゲーテC1取得

2019. 11

ドイツ語の勉強を再開
Goethe-Institut Tokyoにてドイツ語講座を受講

2020. 1

独検1級取得

2020. 6

ゲーテC1再取得
試験前には Sprechen 対策として Vollmond 会話コース少人数コースを受講

2020. 11 –

Vollmondドイツ語講師

ドイツ語は必ず声に出して練習する

それではここからは、私が実践していたドイツ語勉強法をご紹介していきます!

これまでのドイツ語学習において私が最も大事にしてきたことは、「学習の際には必ずドイツ語を声に出す」ということです。

具体的にどのようなことをしていたのか、早速見ていきましょう。

発音規則の学習

まずは、発音の学習についてご紹介していきます。
ここでいう発音の学習とは、「ドイツ語の発音規則をしっかり理解し、自分も言えるようになること」を指します。

発音規則を学習することには、次のようなメリットがあります。

  • ドイツ語の正しい読み方を理解できる
  • ドイツ語の音が聞き取りやすくなる
  • 相手に伝わるドイツ語の発音で話せるようになる
  • カタカナでメモした単語を、ドイツ語のスペルに変換できるようになる(→授業などでメモした単語を、後々辞書で探しやすくなる)

例えば、ドイツ語には「ei」「eu」といった二重母音があり、こちらはそれぞれ「アィ」「オィ」と発音します。この音を「エィ」や「ユー」と読んでしまうと、正確な発音とは言えません。

発音学習のやり方

発音学習の際にはドイツ語の各アルファベットの読み方と、母音・子音・二重母音や特殊な発音などのルールが記載された教材と音源を使用しましょう。

Vollmondの記事にもネイティブ音声付きの発音まとめ記事がありますので、教材を持っていない方もこちらをぜひご覧ください◎

ドイツ語アルファベット・単語の発音と読み方まとめ(ネイティブ音声付き)

発音規則のリストを見ながら音源を聞き、ルールに則って正確に言えるようになるまで、音源を真似してドイツ語の音や、その音を含む単語を声に出す練習を行います。

ここでしっかりドイツ語の発音を理解し言えるようにしておくことで、後の音読がぐんとやりやすくなり、音読に集中できるようになります。

大事なことは、一度練習して終わり…ではなく、身につくまで継続して練習すること!
皆さんもぜひやってみてくださいね◎

音読

音読も、私が力を入れて取り組んできた学習法のひとつです。

事前準備

音読をする前の準備としては、まずは単語の意味や、文・テキストの内容をしっかりと理解しましょう!理解しないまま声に出して読んでも、効果があまりありません。

音読する際に意識しているポイント

  1. 音源を聞き、各単語の発音や文のメロディーを確認してから、真似して音読する
  2. 音読しながら、その文・テキストの内容を描写するイメージを頭の中で持つ(→頭の中で日本語に訳さない)
  3. 音読しながら、文法や文の構造を頭の中で意識する
  4. 読むスピードと同じ速さで②・③ができるようになるまで、繰り返し音読する

上記のポイントをすべて同時進行で行うのは難しいかもしれませんので、例えば発音を強化したいときは①のみに集中する、などポイントを絞って練習すると良いと思います。

また、例えば学習を始めたばかりの方がいきなりひとりで音読をするのは難しいと思いますので、最初は音源のついた教材を選び、真似して音読するようにしてみましょう。

ある程度ドイツ語を声に出すことに慣れてきたら、音源のついていないテキストを音読してみるのも良いと思います◎

上記のポイントを意識して音読練習を続けることで、ドイツ語の発音・メロディー・文法(例:語順など)に口が慣れ、ドイツ語が口から出て来やすくなりました。

また、同時に耳も慣れるのでネイティブの音声が聞き取りやすくなりますし、ドイツ語を見聞きした際の理解スピードも速まりました。

口頭作文

既に学習した文法を使って、口頭での作文にも挑戦してみましょう。

お風呂に入っているときなど時間のあるタイミングで、例えば今日これからすること・今日したことなど、いろいろなテーマでひとりで話してみることがおすすめです◎

これによって自分が今上手く言えないことを自覚できるようになり、そこから単語や表現を調べることで語彙も増えていきますし、文法を復習することにもつながります。

これからすることや既にしたことについて話す際は、動詞の活用と過去時制をしっかり押さえておくことが重要です!

以下の記事もぜひご参考になさってください◎

【まとめ】ドイツ語動詞の現在形活用をマスターしよう!

ドイツ語過去時制(過去形と現在完了形)の使い分け〜フローチャート付き〜

ドイツ語は体を動かしながら覚える

外国語学習にはいろいろな方法がありますが、体を動かしながらその言語を話すことで、動作と言語がリンクして覚えやすくなる・身につきやすくなるという効果があるそうです。

例えば私は、以下のようなシチュエーションで体を動かしながらドイツ語練習をしていました。

  • コーヒーを飲みながら、
    Ich trinke eine Tasse Kaffee.
  • お風呂場の扉の前にバスマットをしきながら、
    Ich lege eine Badematte vor die Tür.

皆さんもぜひ体を動かしながら、いろいろなドイツ語の単語や文を言ってみてください◎

タッチタイピングでスペルを覚える

私はキーボードのタッチタイピングが得意だったので、これを活かして指の動きでスペルを覚えるようにしていました。

この方法は、単語は覚えているけどスペルを間違えてしまう…という方に効果的な方法かと思います。

例えば schreiben(書く)という動詞のスペルを覚える場合、「シュライベン」と言いながら左手薬指 (s)→左手中指(c)→右手人差し指 (h)…と順番に動かし入力していきます。

間違えて入力した場合は一度消して、もう一度入力し直していきます。

ただしこの方法も、事前に発音規則の学習をしっかりやった上で行う方が効果的です。
sch=「シュ」という音だと理解していれば、スペルも思い浮かべやすくなるからです。

ドイツ語はイメージ化・グループ化して覚える

皆さんは、単語学習で苦労された経験はありますか?

ドイツ語の単語は英語のように小さな頃から馴染みがある訳でもなく、しかも日本語とは違って名詞の性や複数形もいろいろあり、なかなか覚えづらいですよね。

そのような時は、「イメージ」「意外性」を持って覚えたり、「グループ化」をしたりして単語を覚えるようにしてみましょう!

イメージ化して覚える

「イメージ」や「意外性」を持って覚える…というのがどういうことかというと、例えば以下のようなやり方です。

der Tisch(机)を覚えたいとき
→「え、机なのにティッシュって言うんだ!ティッシュペーパーじゃないんだ…」

このように、何かしらの感想や「意外だな」と思う気持ちを持つことで、自分の場合は単語が記憶に残りやすかったです。

また、例えば「りんご」と言われたら頭の中でりんごの絵をすぐ想像できるのと同じように、各単語の意味を表すイメージを常に頭の中で持つよう意識していました。

例)sich4 vor|stellen(自己紹介する)のイメージ

こうすることで、無理に語彙を丸暗記しようとするよりも、イメージと結びついて単語の意味が覚えやすくなりました

グループ化して覚える

グループ化して覚えるというのは、例えば名詞の性や複数形の形が同じものを覚えやすくするために、「Onkel パターン」など自分で名前をつけて、そのグループに入る単語をまとめて覚えていくという方法です。

例)der Onkel (-)(叔父)と名詞の性・複数形の形が同じ名詞
→ Enkel(孫), Schlüssel(鍵), Gürtel(ベルト), Löffel(スプーン), Spiegel(鏡), Sessel(ひじ掛け椅子)…など

なぜこのやり方でまとめていたかというと、例えば Schüssel(深皿)は Onkel などと同じ「-el」の音で終わるのに、女性名詞で複数形は「-n」の形を取る…といった、間違いやすいパターンが出てきて困っていたためです。

Schüssel という単語を見た時に、「これは Onkel パターンじゃないな」と自分でつけた名前で確認することで、グループ化した単語・グループから外れる単語を区別できるようになり、名詞の性や複数形が覚えやすくなりました。

単語帳の作り方

単語帳を作るときにも、私は次のようなジャンル分けをして作成しています。

  • テーマごとに単語帳を分ける
    →例)体の部位・文房具・家電…など
  • 苦手ジャンルごとに単語帳を分ける
    →例)名詞の性を間違えてしまう単語・複数形を間違えてしまう単語・使い方を間違えてしまう単語…など

このように単語帳を分けて作ることで、その単語・表現に関して自分は何がわかっていないのか・覚えられていないのかが明確になります。

他にも「新しく習った単語」「一度学習したけれど忘れてしまった単語」といった単語帳を作ることで、まだ自分に馴染んでいない語彙や、学習が足りていない語彙を整理することができます。

その他の勉強法

文法問題を解く際に行うこと

文法問題集の中に、例えば次のような空欄穴埋め問題があったとします。

Ist das der Mann,(ㅤㅤㅤ)du gestern Abend kennengelernt hast?
(その人は、君が昨晩知り合った男性?)

※空欄の答え:den

こうした問題を解く際には、空欄箇所のみではなく全文を書きながら解くことで、文の構造(格や語順など)を意識するようにしていました。

このやり方は、書くことで頭の中が整理されるタイプの方に特に向いているかなと思います。

上記の例で言うと、次のような点を意識・整理するために全文を書く…といったイメージです。

  • 関係代名詞は直前の先行詞に応じて性・数が、関係文中での使われ方に応じて格が決まること
  • 関係代名詞は基本的に先行詞のすぐ後ろに置くこと
  • 関係文は副文なので、副文中の動詞は文末へ置くこと

ただしこのとき、書くことが目的にならないよう注意しましょう!あくまで、文がどのような構造になっているかを意識・整理することが目的となります。ㅤ

また、私は文法問題を解く際にも、答合せの後に必ず音読するようにしていました。これにより、問題を解いた後、その文法をより整理した状態で自分の中に落とし込むことができました。

最後に

いかがでしたでしょうか?

今回は、ドイツ語講師として働く私がこれまでに実践し、自分のドイツ語力が伸びる&定着するきっかけとなった勉強法をご紹介しました。

冒頭でもお話した通り、ここでご紹介した方法が「誰にとっても絶対的な正解」という訳ではありません。
ぜひいろいろな勉強法を試し、ご自身にあった方法を見つけていきましょう!

また、語学学習は継続して、日々繰り返し行うということも大切にしてくださいね◎

この記事が現在ドイツ語学習に行き詰っている方や、何か学習のヒントが欲しい方のお役に立つことができていたら、とても嬉しく思います!

Vollmondでは他にも、普段から実践できる勉強法や、試験前の勉強法など様々な勉強法をご紹介しています♪

気になる方はぜひこちらのページをご覧ください◎

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執筆・編集:kosuzu(Vollmondドイツ語講師)
内容・表現チェック:nico(Vollmondドイツ語講師)

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