ドイツ語入門者向け・独検4級ガイド |レベル・参考書紹介
「ドイツ語の勉強を始めてみた!力試しに検定を受けてみたい!」
「独検4級に興味があるけど、どれくらいの難しさなんだろう?」
「ドイツ語始めたばかりだけど受けても大丈夫かな?」
こんにちは!Vollmond受講生の bitwin’ と申します。
簡単に自己紹介をしておきますと、関西に住む大学生で、今年2018年の4月に突然思い立って(笑)ドイツ語の勉強を始め、6月末に独検4級を合格しました。
今はとくに期限付きの目標はありませんが、Vollmondのプライベートレッスンをペースメーカーにしてゆるゆるとドイツ語の勉強を進めています。
今回は、
- ドイツ語を始めたばかりで、なんとなく検定に興味がある人
- 独検4級を受けることを決めていて、勉強法やテキストなどについて知りたい人
を対象に記事を書きたいと思います。
なお、本記事でお伝えしたい特に重要なポイントをあらかじめまとめておきますと、
- 4級に合格できれば、「ドイツ語が少しわかります!」と言えるくらいのレベルになる。
- 約80時間確保すれば、入門者でも4級は合格できる。
- 教材は基本的に4級の対策問題集のみでよい。
となります。
目次
独検4級とは?
まずは、独検4級の概要を把握しておきましょう。
独検4級のレベル
公式が出している独検4級のレベルは以下の通りです。
基礎的なドイツ語を理解し,初歩的な文法規則を使って日常生活に必要な表現や文が運用できる。
家族,学校,職業,買い物など身近な話題に関する会話ができる。
簡単な手紙や短い文章の内容が理解できる。
比較的簡単な文章の内容を聞き,質問に答え,重要な語句や数字を書き取ることができる
出典:各級のレベルと内容| 独検について| ドイツ語技能検定試験Diplom Deutsch in Japan 2018年8月6日最終閲覧
実際受験した感触からいうと、4級合格する程度になれば、「ドイツ語が少しわかります!」って堂々と言えるようになります。
英語で例えるなら、中学1年生終了時点くらいまでの知識が身につくとイメージするとわかりやすいかもしれません。
目安学習時間と単語数
対象は,ドイツ語の授業を約60時間(90分授業で40回)以上受講しているか,これと同じ程度の学習経験のある人。
語彙1000語
出典:同上
独学の場合はもう少しかかるとは思いますが、それでも大体80時間くらい費やせば合格できました。
というわけで、入門者が4級に合格するのは決して楽ではないのですが、全然不可能ではありません。合格して得られるものはなかなか大きいので、興味がある方にはぜひチャレンジしていただきたいです!
さて、次は、4級の具体的な出題傾向と、実際に4級に合格するための勉強法を見ていきましょう♪
出題傾向と合格点・難易度
試験問題は、筆記が75%とリスニングが25%からなります。
合格点は毎回微妙に変わるのですが、毎回約60%と言われています。
年度別の合格率や合格点の情報は独検公式HPに掲載されています。
筆記・リスニングそれぞれの内訳はだいたい以下の通りです(私が受験しました2018年夏期の問題を参考に書いています)。
筆記(試験時間:60分)
大問1 発音・アクセント
大問2-6 語彙・文法の知識を問う穴埋め問題
大問7-9 読解など応用問題
リスニング(試験時間:20分)
第1部 いくつか会話を聞いて、一番自然なものを選ぶ問題
第2部 会話の内容理解を問う問題
第3部 イラストと放送内容を照らし合わせる問題
独検の公式HPにて、過去問題サンプルが掲載されています。上記の出題傾向と問題を見比べてみてくださいね!
個人的な感想ですが、筆記は問題集をやり込めばある程度攻略可能なのに対して、リスニングは結構難しいです。
ですので、リスニング対策もコツコツ進める一方で、筆記はほぼ満点を取るつもりで勉強することをお勧めします。
ゼロから始める場合の学習計画
以下が、実際私がドイツ語の勉強を始めてから4級に合格するまでにたどった流れです。
- 勉強開始から2週間:発音の規則、あいさつ、月や曜日の言い方などを覚えてドイツ語に馴染む。
- 〜試験1ヶ月前:4級の問題集を1周(文法の学習を一通り終える)
- 試験1ヶ月前:予想問題を解いてみる → 全然できなくて絶望する
- 試験1ヶ月前~1週間前:テキスト2週目、3週目・語彙を増やす。
- 1週間前:予想問題を解く、苦手分野を攻略など。
大まかにではありますが、だいたい上記のようなスケジュールで学習を進めました。
ちなみに本番で取れた点数は80%超えです(上記の通り合格点は約60%)。
ですので、もう少しゆっくりやっても大丈夫かもしれませんが、だいたい上のようなスケジュール感で進めるのが安心かとは思います。
参考書レビュー
最後に、私が勉強に使用した問題集を紹介します。
4級の勉強には次の2冊のテキストを使いました。
独検合格らくらく30日 4級 新訂版
独検合格4週間neu(ノイ)《4級》
どちらのテキストも、
- 文法の知識→問題演習の繰り返し
- 巻末に必要な単語集
という形になっていますので、とりあえず4級を受けるだけであれば、この2冊のうちどちらかを使えば十分であり、他に文法書や単語集などを買う必要はありません。
以下で、それぞれの長所と短所について述べて行きますが、結論から言えば、
- 高得点を目指してゴリゴリ勉強したい
→「らくらく」 - 勉強中のストレスをなるべく緩和したい
→「4週間」
という形になるかと思います。
どちらもいいテキストでしたので、あとは好みの問題ですね。
では、それぞれについて簡単にレビューしていきます。
独検合格30日
まずはこちらの「独検合格らくらく30日4級新訂版」です。
定価は2,000円ですが、もしかしたら中古でもっと安く買えるかもしれません(笑)
長所1:予想問題が豊富!
筆記の予想問題が4回分、リスニングの予想問題が2回分、加えて仕上げの模擬試験が1回分と、力試し用の問題が豊富なのがいいところです。
予想問題は巻末にまとまっているのではなく、文法の学習が進むごとに「それまで習った問題の復習」のような形で挟まっているので、学習のモチベーションを保つ上でとても役に立ちました。
長所2:解説が丁寧!
とくに文法面の解説が丁寧です。
また、問題中の単語・熟語についても、独検の傾向などに触れながら詳しく解説してくれるので、とても効率的に学習を進めることができました。
長所3:”Suggestion” が便利!
課によっては”Suggestion”という名前で一口メモのようなものが載っています。
例えば、「接尾語とアクセントの関係」「英語と似てるけど意味が違うドイツ語の単語」などなど、厄介な暗記を助けるような補足情報が記されており、非常にありがたいものとなっています。
短所:解説に新出単語の意味を書いてくれていない
これは結構痛いです(笑)
長所2に書いたように頻出語彙の指摘はしてくれるのですが、意味を教えてくれない単語も多いので、全然語彙がない状態から学習をスタートした場合、初めの頃は自分でいちいち辞書を引きながら復習を進めないといけないのが大変でした。
もっとも、巻末に単語集があるので、そっちを丸ごと覚えてから文法を勉強すれば問題ないのかもしれませんが(とはいっても、学習の初めからひたすら単語ゴリゴリ暗記するもは辛いですよね…^^;;)。
独検合格4週間
次はこちら、「独検合格4週間neu(ノイ)《4級》」です。
定価は2,200で、上記の「らくらく」と大して変わりません。
長所1:新出単語の日本語訳あり!
「らくらく」の短所の裏返しにはなりますが、これはほんとうに助かります。
辞書を引いている時間は基本的に無駄なので、学習効率は全然違ってきますね。
長所2:見やすい!
「らくらく」が全面白黒なのに対し、こちらはカラー刷りであり、かつ文字が大きめなので、勉強中のストレスが緩和されます(笑)
長所3:ふりがながふってある!
個人的に私はフリガナをあまり使いたくない派なのですが、どうしてもフリガナがあったほうがわかりやすいという人にはありがたいかもしれません。
短所:予想問題が少ない
これは「らくらく」の長所の裏返しにはなるのですが、予想問題が1回分しかないのはちょっと不便ですね…
私は2冊買ったのでたくさん演習できましたが、これ一冊だとこの点が少しネックかもしれません。
結論
どちらも使ってみての感想ですが、
- 高得点を目指してゴリゴリ勉強したい
→「らくらく」 - 勉強中のストレスをなるべく緩和したい
→「4週間」
だと思います。
もちろん、どちらを選んだから落ちるということはないでしょう。もしかしたら本記事で紹介した以外にもいいテキストがあるかもしれないので、書店などで確認できる環境にある方は、ぜひご自分でも探してみてください!
おわりに
以上、独検4級の試験情報、勉強スケジュール、参考書について解説させていただきました!
もう一度、本記事の中でとくに覚えておいていただきたいことをまとめると、
- 4級に合格できれば、「ドイツ語が少しわかります!」と言えるくらいのレベルになる。
- 約80時間確保すれば、入門者でも4級は合格できる。
- 教材は基本的に4級の対策問題集のみでよい。
の3点になります。
「受けてみよっかな」と思った方は、ぜひぜひチャレンジして見てください〜♪
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執筆:bitwin’
編集:komachi(Vollmondドイツ語講師)