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ゲーテC2合格体験記:効果的な試験対策とおすすめ勉強法

Hallo! Vollmond代表兼ドイツ語講師のkomachiです。

この度、自分自身のドイツ語学習の一つの目標でもあったゲーテC2試験に二度目の挑戦で合格することができたので、おすすめの試験対策法や勉強法を紹介します。

▼一回目と二回目の点数推移はこちらです。一回目はLesenのみ合格、二回目は全て合格しました。

モジュール2019年2024年
Lesen75点70点
Hören40点71点
Schreiben51点88点
Sprechen55点80点

これからC2試験に挑戦する人の参考になれば嬉しいです!

ドイツ語学習歴と受験を決めた理由

詳しいプロフィールはこちらのページを確認していただければと思いますが、ざっくりとこれまでの学習歴&レベル推移はこんな感じです。

時期出来事ドイツ語レベル
2014.04ドイツ語を日本の大学で始める。完全初級
2016.09ドイツ留学へ行く。A2
2017.08ドイツ留学終了。B2〜C1
2017.10ゲーテC1試験合格。C1
2017.12〜現在ドイツ語講師として働く。
2019.12ゲーテC2試験を受けるも、Lesenのみ合格。
2024.07ゲーテC2試験合格。C2

ドイツに住んでいたのは2016〜2017年の1年間のみで、帰国後にC1を取得してからはずっと日本に住んでいます。

2019年に不合格だったことが個人的にはかなりショックで(当時の実力を思い返すと落ちるだろうなとは思うのですが)、また落ちるのが嫌でC2受験のことは考えないようにしていたのですが、0からドイツ語を勉強し始めてちょうど2024年で10年経っていたので、10年間の集大成としてもう一度チャレンジしてみようと思ったのが受験を考えたきっかけでした。

また、プライベートで諸事情あり今ならまだがんばれるかもしれないと思ったこと、さらにこの5年ほどは特にドイツ語スランプで悩みながらもそれでもがんばって勉強を続けてきた自覚がありやっとスランプも脱しつつあるタイミング、今なら合格できるくらいの実力がついているかもしれないと思ったからでした。

ゲーテC2試験とは?

C2レベルとは

CFER(ヨーロッパ言語共通参照枠)における最高レベルです。

試験を実施しているゲーテ・インスティトゥートの記述がこちらです。

Goethe-Zertifikat C2: Großes Deutsches Sprachdiplom (GDS) は、大人向けのドイツ語検定試験です。この試験では、極めて熟練したドイツ語の能力があることを証明することができ、ヨーロッパ言語共通参照枠(GER)にもとづく6段階の共通評価レベルで最高の、C2レベルに相当します。

この試験に合格して、証明できるドイツ語力は …

  • ドイツ語で読んだり聞いたりすることを、実質上すべて、即座に理解することができます
  • 様々な媒体から見聞きした情報を要約でき、その際、その内容の根拠と説明を、論理的な叙述で再構成することができます
  • 自然に極めて流暢に話し、複雑な事柄においても細かいニュアンスを明確に表現することができます
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/spr/prf/gzc2.cfm

試験の概要

ゲーテ試験の他のレベルと同様、Lesen(リーディング)、Hören(リスニング)、Schreiben(ライティング)、Sprechen(スピーキング)の4つのモジュール別テストで構成されています。

試験時間は以下の通りです。
全て受験する場合はこれらを1日で終わらせるので、ドイツ語として難しいのはもちろんですが、集中力も大切です。

モジュール時間
Lesen80分
Hören約35分(+解答用紙への転記3分)
Schreiben80分
Sprechen準備15分+本番15分

合格基準点

それぞれのモジュールは100点満点中60点以上で合格、4モジュール全て合格するとC2の合格証がもらえます。

Lesenだけ受ける、というようにモジュール別に受けることも可能です。その場合、1枚にまとまった全体の合格証はもらえませんが、モジュール別の合格証をもらうことができます。

C2の合格証をもらう方法

  • 1度に4モジュール全て受けて、全て合格する
  • 1年以内に同じ試験会場で4モジュール全てに合格する

受験料

私が受験したのは2024年7月26日でしたが、全モジュール受ける場合の通常受験料は34,500円、ゲーテ受講生割引価格は28,500円でした。単独モジュールを受ける場合は11,500円、割引適用で9,500円です。

私はゲーテのオンラインコースを試験直前の2ヶ月間(6,7月)受けていたので28,500円で受験できて少しラッキーでした。

ただし、2024年9月の試験からは受験料が値上がりし、全モジュール受ける場合の通常受験料は42,000円、ゲーテ受講生割引価格は38,000円です。単独モジュールを受ける場合は14,000円、割引適用で12,500円です。

受験地・日程

日本だとC2試験が受験できるのは基本東京のみです。

私は普段岡山に住んでいるので、試験のために東京まで行きました。
そういえばC1を受験した時も、当時は大阪でも受験ができたのですが日程の都合が合わずで東京まで受験しに行きました。

ただでさえ高い受験料に加え、首都圏以外に住んでいる方はプラス交通費&宿泊費もかかるので大変ですよね…
その分「何が何でも受かる!」という強い気持ちをもって臨めるといいのかなと思います。

また、受験地は限られますが、試験の開催頻度は3ヶ月に1回程度と比較的多いのはありがたいです。受験を考えている方はぜひ一度公式ホームページで日程を確認してみてください。

▼Vollmondのこちらのブログ記事では、ゲーテ以外にも色々なドイツ語試験の日程・場所を公開しています。

受験を決めてからのスケジュール

C2受験を考え始めたのが約3ヶ月前、実際に対策を始めたのが約1ヶ月半前(Schreiben, Sprechenに関しては1ヶ月もない時期)と、あまり余裕のないスケジュールでした。

基本的には、テスト対策期間は2ヶ月以上取ることをおすすめします。

時期内容
2024年5月上旬C2受験を考える。
5月14日ゲーテのC2クラスに申し込もうとするが、オンラインレベルチェックテストを受けないと申し込めなかったのでレベルチェック(筆記)を受ける。
5月16日10分程度のオンラインレベルチェック(口頭)を受験。
→C2クラス受講OKと判断されたので申し込む(筆記も口頭もC2レベルは大丈夫、試験も多分大丈夫だと思うと口頭チェックをしてくれた先生から言われる)。
6月7日Lesen, Hörenの試験対策開始。
6月9日〜7月28日毎週日曜日3時間のゲーテ・オンラインC2コースを受講(7月28日のみ欠席)。
6月13日C2試験に申し込む。
6月15日ゲーテが公式で出している模試を解いてみる。
→Lesen: 79点, Hören: 93点
6月22日C2試験対策用の参考書に取り掛かる(もっと早く始めておけばよかった…)。
6月30日Schreiben, Sprechenの試験対策開始(もっと早く始めておけばよかった…)。
7月16日受験票がメールで届く。
7月26日試験当日。
8月13日受験結果通知がメールで届く。

私はリアルタイムレッスンのように勉強しないといけない場がないと(好きなことしか)勉強しないので、勉強時間を確実に確保するという意味合いで日時都合の合ったゲーテのC2クラスに申し込みました。

C2の内容を勉強するクラスでC2試験対策クラスではないですが、私と同じようなタイプの方は何かしら定期的なレッスンを入れて勉強せざるを得ない時間を1時間でも増やしておくのはおすすめです。Vollmondだと少人数コースがおすすめです◎

使用した参考書

ゲーテが公式で出している模試と練習問題の他に、試験対策用の問題集には主にこちらの二冊を使用しました。

Fit fürs Goethe-Zertifikat C2

緑色の本です。2019年に受験した時に買っていたので、それを引っ張り出して使いました。
当時は書き込みを極力せず取り組む箇所だけ印刷して解いていたので、おかげで今回は未使用同様に使えてとても助かりました。

モジュール別に Training mit Erläuterungen(説明付きトレーニング)と Probeprüfung(模擬試験)の二部構成で、実質2回分の模擬試験を解くことができます。まさに Testbuch という感じです。

トレーニングで試験形式に慣れて、模擬試験を解いたら終わってしまうので、物足りないと感じる人もいるかな?と思います。
逆に試験まで日がなく、とりあえず試験問題に慣れておきたい場合にはこの本で十分かと思います。

一つ困ったのが、自分が悪いのですがリスニング音声のCDの行方が分からなくなってしまったこと…。公式サイトなどで音声がダウンロードできないかも確認しましたがCD以外の道はなさそうで断念しました。
リスニング対策が十分にできないことを不安に感じ、もう一冊の購入を考え始めます。

Mit Erfolg zum Goethe-Zertifikat C2: GDS

黄色の本です。今回の受験をきっかけに新しく購入しました。

といっても、たまたまメルカリで売っているのを見つけたのでそちらを試験約1ヶ月前に購入。
CDもついていたので、リスニング対策ができない問題がこれで解決します(ただ私は家にCDプレーヤーがなく、実家に行くタイミングで音源を全てパソコンに入れたのでリスニング問題に取り掛かれたのは最終的に7月上旬でした)。

こちらは Übungs- und Testbuch というだけあり、先ほどの Fit fürs Goethe-Zertifikat C2 より解説が多い(Übung要素が強い)です。私は時間があまりなかったのと問題数をこなしたかったので、解説部分は飛ばして進めました。

モジュール別に解説付き練習問題が2回分+模試が1回分あるのと、さらに全体を合わせた模試が2回分あるので、実質計5回分の模擬試験を解くことができます。なかなかボリューミーです。

結局私は試験日までに全ての模試を解き終えることができなかったので、Fit fürs Goethe-Zertifikat C2Mit Erfolg zum Goethe-Zertifikat C2: GDS の間くらいの3〜4回分程度の模試が解ける問題集があればいいのに… と個人的には思ってしまいました。

おすすめの参考書

その他:間接的にお世話になった参考書

Erkundungen C2

オンラインC2コースで指定だった教科書がこちらでした。

試験対策には直結していませんが、教科書内で時々C2試験を想定した問題があったので、それが宿題だったりすると「あ、これ試験形式と一緒だ」のように慣れることができました。

会話と作文に役立つドイツ語定型表現365

たくさん使ったわけではないですが、Schreiben や Sprechen で使えそうな熟語表現の幅を増やすために辞書代わりに見ることが時々ありました。

あとは、読解等で出てきた新しい熟語を時間があればこの本でも確認してみることもありました。

試験対策にかけた勉強時間

試験対策をした6月と7月、2ヶ月間で行った勉強時間を記録していたのですが、合計で約106.5時間でした。

▼勉強内容の内訳はこちらです。

内容時間
ポッドキャスト(課題図書のaudible含む)27時間
オンラインC2クラス21時間
Mit Erfolg zum Goethe-Zertifikat C2: GDS18時間
タンデム15時間
Erkundungen C2(C2クラスの宿題中心)10.5時間
Fit fürs Goethe-Zertifikat C2(Hören以外)7時間
ゲーテが出している公式模試5時間
Vollmondプライベートコース(Sprechen対策)3時間

試験当日の様子

受験者数

受験者は10〜15名程度(一つの教室に収まるくらい)でした。
2019年に受けた時もこれくらいだった記憶があります。

2017年にC1を受けた時は30名以上はいたような気がするので、C2になるとやはり減るのかなと思います。

私のように全てのモジュールを受ける人もいれば、単独で受けている人もいました。

タイムテーブル

私が受験した日のスケジュールはこんな感じでした。

モジュール時間
Lesen9:15〜10:50
Hören10:55〜11:45
Schreiben11:50〜13:25
Sprechen17:00〜17:35

ちなみにこのスケジュールは事前に受験票としてメールで届きますが、受験票がハガキではなくメールで届いた(それを各自印刷して持参する必要あり)のは、個人的にはとても助かりました!2019年に受けた時はまだハガキだった気がします。

スケジュール表だと筆記試験(Lesen, Hören, Schreiben)のモジュール間の休み時間が5分しかなくて大丈夫かなと不安でしたが、実際は10〜15分程度あり、自販機に水を買い足しに行ったり、トイレに行ったり、グミを食べたりできました。

最終的にSchreibenが終了して「Sprechenまで一旦解散で」という合図が出たのは13:40頃で少し時間は押していました。

Sprechenの開始時刻は人によって異なるのですが私は17時だったので、それまでは近くのご飯屋さんでお昼を食べて、カフェでSprechenの最終確認をしていました。

結局16:50頃にもう始められるけどどうする?と聞かれ、始めたいですと答えたのでスケジュールより少し早めに始まり、最終的に終わったのが17:25頃だったと思います。

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ここから先は、モジュール別におすすめの対策法や私が意識したことなどをご紹介します!

Lesen(リーディング)

試験は80分、100点満点で採点されます。

実用文やノンフィクション、コメント、ルポルタージュや広告を読み、多様な課題を解きます。抽象的であったり、内容的にも言語表現的にも複雑であっても、文を容易に理解し、行間に含まれる意味合いも読み取ることが必要です。

https://www.goethe.de/ins/jp/ja/spr/prf/gzc2/inf.html

問題構成とアドバイス

全て選択式で、記述問題はありません。
80分の中でとにかくたくさんのドイツ語を読んで理解して問題を解かないといけないので、どんな文章であったとしても速読で内容理解できるかどうかが鍵だと思います。

大問長文の難易度問題の難易度目安時間配点
Teil 1★★★★★25分40点(1問4点)
Teil 2★★★★20分18点(1問3点)
Teil 3★★★★★★25分18点(1問3点)
Teil 410分24点(1問3点)
難易度は私の主観です。

私にとってはTeil 3>Teil 1>Teil 2>Teil 4の順で難しかったです。

逆に、Teil 2とTeil 4は比較的簡単なので満点を取ることを一番意識しました。簡単なところで確実に点を取っていくのが試験では大切だと思います。

各問題の特徴と対策

Teil 1(25分・40点)

約1000ワードの長文を読んでその設問に答えます。
毎回ある出来事に対する個人の見解を述べるような内容で、文章自体は比較的読みやすいです。

設問は各段落に対して基本一つあるので、一つの段落を読んで→その段落に該当する設問に答える、という流れが私には合っていました。

速読を意識してこの流れで最後まで進むだけでも、15分はあっという間に過ぎます。もう一度全て読み返すほどの時間的余裕は練習でも本番でもなかったので、残った時間で一回読んだだけでは分からなかった箇所のみ読み返して答えを絞るようにしていました。

1問4点×10問=40点で1問あたりの配点も全体に占める配点割合も一番大きいので、できる限り正答率をあげたいところです。

が、私はこのタイプの問題がとても苦手です…。

Teil 2(20分・18点)

約700ワードの長文を読んで、各段落の内容に一番適した要約記述(短文)を選びます。

内容は研究結果などの専門的な文章で一見難しそうに感じるのですが、実際読んでみると内容も問題もそこまで難しくないので焦らず、落ち着いて取り組みましょう!Teil 4と同様満点を目指したい大問です。

まずはじめに選択肢である短文を読んで文章の内容をなんとなく予想してから本文を読むのがおすすめです。
短文を読んでキーワードチェック→本文を速読してキーワードチェック→キーワード同士が重なる正解を選ぶの流れでやってると20分はすぐ過ぎます。

例えば、環境問題に関する短文であれば該当する段落も環境問題に関することが書かれている箇所じゃないとおかしいなど、推測しやすい問題です。

ただし、どの段落にも当てはまらない選択肢が2つあるので、惑わされないよう注意です。キーワード「だけ」に捉われると間違えるので、そういう意味で全体的な内容理解も大事です。本文理解がある程度できていれば、ダミーは分かりやすいことが多かったです。

Teil 3(25分・18点)

約1000ワードの長文中の段落が6つ抜き出してあり、それぞれの空白に一番適当な段落を選ぶ問題です。どの空白にも当てはまらないダミーが1つあります。

Teil 2に似ていますが、Teil 2は選択肢がシンプルだったのに対し、こちらは抜かれた文章が選択肢になっているので選択肢自体が複雑で、前後の文脈からしっかり判断していかないといけないのが大変です。

内容的にも問題的にも一番難しいと思います。特に文章が複雑で、私の場合は一回読んだだけでは理解できないことがほとんどでした(二回目で何となく分かってくる感じです)。

選択肢を先に読んでもいまいち内容は分からないので、先に本文をざっと読む→選択肢を読む→もう一度本文に戻って辻褄が合う箇所を探す流れがおすすめです。
また、文脈判断で正解を選ぼうと思うとかなり高いレベルの読解力が必要なので、私は文法判断で絞り込んでいくことの方が多かったです(例:段落最初の文章に er が入っているので、er の省略にあたる単語が入っている文章が最後にある段落を探す、など)。

Teil 4(10分・24点)

4つの広告や募集(各約200ワード)の内、8つの記述に適当なのはどれかそれぞれ選ぶ問題です。
内容はかなり分かりやすくて迷わせるような問題は基本なく、明らかに答えが文中にあるものが多いです。満点を狙えるサービス問題だと思います。

ただしじっくり読んでいたら10分はすぐ過ぎるので、まず初めに記述のキーワードチェック→広告内で関係がありそうな箇所だけ取捨選択して読むのがおすすめです(例:お金についての記述があったのでお金の箇所を中心に読む、など)。

試験対策勉強法

本番同様時間を測って模試を解きました。練習段階では大体毎回70%以上は確実に取れていました。
見直しでは内容確認はもちろん、答えが本文中のどこにあるのかチェックまで行いました。

何度か模試をしてみて、私はTeil 3が一番苦手&Teil 1は一番配点が高いので少しドイツ語を読むことにペースがのってきた中盤に解くのが自分に合いそうと分かったので、解く順番をTeil4→Teil2→Teil1→Teil3に変えました。

順番を変えたのが結構ギリギリだったのでこの順番で練習できたのは2回くらいと少し不安でしたが、テストではなんとかなりました。

また、Lesenは試験当日一番初めの科目で朝9時台に始まるので、なるべく午前中に取り組むようにもしました。

当日の試験問題と自己評価

ボールペンの他に蛍光マーカーを使ってOKだったので、設問のキーワードピックアップが練習よりしやすかったです。練習段階からマーカーを使ってやっておけばよかったと思いました。

私の体感としては、練習より難しかったです。

2019年に受けたときも75点で合格でき、練習段階でも大体毎回70点以上は確実に取れていたので正直「いけるだろう」と思っていたのですが、もっと謙虚にしっかり対策しておけばよかったと反省しました。

Teil 1のある設問で、übertrieben(大袈裟な)と迷った挙句、知らない単語 unerlässlich(不可欠な)が書いてあった答えを選んでしまったのが悔やまれます(多分正解は übertrieben)。
知らない単語が選択肢にあるとなぜかそれが正解に見えてしまうのはあるあるだと思いますが、自分を信じて選ばない方が吉ですね。

また、Teil 3がいつも苦手でしたが本番はなお難しく感じました。結局何の話をしているのか文脈をきちんと理解しないまま、前後の文法的な繋がりを頼りに答えを選びました。

もう一つ焦ったのは、ラスト5分で答えを回答用紙にマークしていきましたが、思ったよりマークに時間がかかってギリギリになったことです。
練習段階では回答用紙にマークする時間を80分に含めていなかったので、転記時間も含めた上で対策していた方がよかったなと思いました。

Hören(リスニング)

試験は約35分、100点満点で採点されます。
試験後に追加で3分間、問題を解答用紙に書いていく時間がもらえます。

メディアでの報道やルポルタージュ、私的な会話や専門家のインタビューを自然な速度で聞き、多様な課題を解きます。

https://www.goethe.de/ins/jp/ja/spr/prf/gzc2/inf.html

問題構成とアドバイス

大問内容の難易度問題の難易度リスニング回数配点
Teil 1★★★★1回30点(1問2点)
Teil 2★★1回20点(1問4点)
Teil 3★★★★★★2回50点(1問5点)
難易度は私の主観です。

Teil 3が圧倒的に難しいので、Teil 1, Teil 2の正答率をできるだけ上げる作戦で挑みました。

といってもTeil 1, Teil 2は1回しか聴けないので、確認ができずその場でパッと答えを選んでいかないといけないのが大変です。また配点的に、Teil 1, Teil 2がいくらできても、Teil 3ができないと合格は難しいです。

各問題の特徴と対策

Teil 1(30点)

1回のみ聴けます。短めのラジオを聴いてその内容に関する設問3つに答える問題です。

内容は比較的分かりやすいのと長さも短めで聞きやすいですが、一回しか聞けないので先に設問の内容を把握しておくのが大事です。
これが5回続き毎回テーマが変わるので、回答を迷って選んでいると次の音声が始まってしまいます。

分からない問題もあるとは思いますが、悩む時間はないのと1問あたりの配点は2点とあまり高くないので悩むときは直感で選んで次の設問のための準備に早く入る方がおすすめです。

Teil 2(20点)

1回のみ聴けます。男女二人の会話をきいて、設問となっている意見は男性のみの意見か、女性のみの意見か、両者の意見かを選ぶ問題です。

大体は友だち同士の会話なので内容自体はとても理解しやすいですが、こちらも一回しか聞けないので聞き逃さないように注意しましょう。

いざ答えを選ぶときになって「あれ、この意見は女性も言ってたっけ?」と頭で勝手に会話を補完しそうになるので、聞こえたことだけを信じるのが大事だと思います。

Teil 3(50点)

唯一2回聴けますが、難しいです(難しいから2回聴けるんだろうと思います)。
学者に対するインタビューを聴いて設問に答えます。

まず問題が10問と多く、1問あたりの配点も5点と高いのがプレッシャーです。しかも、10分くらいのインタビューで音声が長いので集中力が切れそうになります。
内容も専門的なので複雑で、問題は三択中二択くらいにまでは絞れるのですが最後正解をどちらにするかで悩むことが多かったです。

1回目で大体の答えを予想しつつ(もしくはこれは明らかにないだろうという選択肢は消しつつ)、2回目で回答を確定させるのがおすすめです。

始まる前に2分間問題に目を通す時間がもらえますが、私もそうでしたがほとんどの人には足りないと思います。なので、始めの2分でできるところまで設問を読み、その後はしょうがないので音源を聞きながら同時進行で設問を読み進めることになると思います。

2回聴けますが、1回目の音声と2回目の音声の間にポーズなどはなくすぐに2回目が始まるので、そこで読めてない設問は読めるだろうという期待はしない方がいいです。

普段からドイツ語を聴くこと自体に慣れていることが大事だと思います(じゃないと、聴きながら設問を読んでも音声の内容は入ってこないため)。

試験対策勉強法

本番同様模試を解きました。HörenはLesenの次の科目で午前中に行われるので、できるだけ問題を解くのは午前中にするようにしました。
練習段階では大体毎回70%以上は確実に取れていました。

見直しではスクリプトをしっかり確認して、内容確認&答えがテキスト内のどこにあるのかチェック&オーバーラッピングまで行いました。

あと普段私はAirPodsのノイズキャンセリング機能を使ってドイツ語を聴くことが多いのですが、試験本番はもちろんイヤホンもノイズキャンセリングもないので、あえてパソコンから直で音源を流して問題を解く練習もしました。

また、試験対策には直結しませんが私はドイツ語のポッドキャストを聴くのが大好きで、2020年頃からは息を吸うように毎日隙間時間さえあればポッドキャストを聴いているので、そのおかげでかなりリスニング力が伸びました。2019年の試験では40点と一番点数が悪かったですが、今回はかなり自信がありました。

▼おすすめのポッドキャスト番組はこちらのブログ記事にまとめています。

当日の試験問題と自己評価

Lesenと同様、蛍光マーカーを使ってOKだったので設問のキーワードピックアップが練習よりしやすかったです。練習段階からマーカーを使っておけばよかったと思いました。

当日の難易度ですが、公式の模試や参考書の模試で解いていた練習より難しいように感じました。
特に速度が練習音源より速いように感じ、また当日運悪く試験が以上の外で工事が行われていたのですが、その工事音で若干気が散りました。

Teil 1は音声というより設問の語彙が難しく「この質問は○○について聞かれてるのであってるよね?」と何度か自問自答しました。Teil 2はいつも一番自信があるパートなのですがこの日は少し自信がなかったです。
Teil 3は練習段階から苦戦していましたが、本番でもやはり苦戦しました。

全体的な手応えは想像以上に微妙だったので、ギリギリ受かってるか受かってないかくらいかなと思っていました。

リスニングは練習段階でよく点が取れていたのと、実際かなり得意になったと思っていたので少し落ち込みました。まだまだ伸びる余地があるということですね…!

Schreiben(ライティング)

試験は80分、100点満点で採点されます。

短い発表文の一部を書き換え、また一般的な、あるいは課題文に沿ったテーマから一つを選んで、読者投稿あるいは書評としての構造と文体を持った文章を書きます。2つの一般的なテーマと、課題図書ひとつにつきひとつのテーマが用意されています。4つのテーマから1つを選んで文を書いてください。み取ることが必要です。

https://www.goethe.de/ins/jp/ja/spr/prf/gzc2/inf.html

問題構成とアドバイス

大問問題の難易度形式目安時間配点
Teil 1★★書き換え20分20点(1問2点)
Teil 2★★★独作文60分80点
難易度は私の主観です。

各問題の特徴と対策

Teil 1(20分・20点)

目安時間は20分ですが、10分で終わらせて残りの70分はTeil 2に集中するのがおすすめです。

10分でいけるかな?と思うかもしれませんが、Teil 1は語彙・表現の書き換え問題で、内容理解や文脈は基本関係なく、文章を読み込む必要はないので現実的に可能です。
また、Teil 1は比較的簡単なのでできるだけ満点を目指して20点を確保したいところです。

Teil 2(60分・80点)

4つのテーマ(2つ:一般的なテーマ、2つ:課題図書に関するテーマ)から一つ選んで独作文を書きます。作文の文字数指定が350ワード程度なので、かなりボリューミーです。

一般的なテーマ自体は試験によって変わりますが、シチュエーションは基本的に Leserbrief an die Redaktion(編集部への手紙)です。

テーマ自体はそこまで難しくないのですが、それに対する3つの記述文(立場)を全てテキスト内に自然に盛り込み、かつ自分自身の意見も示す必要があり、この構成が一番難しいんではないかと思います。

ゲーテで指定されている課題図書を事前にしっかり読んでいれば、それに関する書評を書く問題に取り組めばいいので試験対策がしやすく、かなり楽だと思います。

実は私も2024年の課題図書だったDie Bagageを読んでいた(厳密にはaudibleで聞いていた)のですが、流し聞きにしてしまった箇所も多くうまく頭の中でストーリーを細かい部分まで落とし込めなかったこと、書評を書く対策時間が取れなかったことから結局一般的なテーマで挑みました。もったいないことをしたなあと思います…。

試験まで時間があり課題図書を入手でき、ドイツ語の小説を読むことが苦痛ではない人は課題図書に取り組むことをおすすめします。

試験対策勉強法

Teil 1

Teil 1は参考書等の問題をたくさん解いて、問題形式に慣れること10分以内で回答することを意識しました。

問題を解くのに10分、答え合わせと見直しで20分程度と30分くらいあれば取り組めるので練習しやすかったです。

Teil 2

急に書き出すのではなく、内容構成をはじめの10〜15分できっちり考えてから書き出すようにしました。3つの意見を作文のどこにどのように盛り込もうか考えるのに一番苦労しました。

また、独作文で使えそうな(もしくは使いたい)C2レベルっぽいな〜と思う語彙や表現は別でまとめておいて、練習時に意識して使うようにしていました。

この使いたい単語・表現リストは Sprechen でも使えるのでおすすめです。(Sprechenではあまりそういうのを考える余裕は正直ないですが…でもできたら理想です!)

ポイントは、何でもかんでも書くのではなく、その単語を見ると自分で使い方が分かる(ぱっと例文が作れる)けど中々普段使っていない少し高度なものを適宜書いていくことです。
私はLesenやHörenの練習中に出てきた単語・表現をこのリストに随時追加していくことが多かったです。

と、色々と対策したようなことを書きましたが、結局のところTeil 2の対策時間は思うように取れず、ちゃんと書いて添削してもらったのは2回だけでした。本当はテスト前日にもしようと思ったのですが、疲れて頭が動かず、途中で放置することに…。

ただ、もともと独作文は得意なのと、普段から特に仕事でドイツ語を書く場面は多いのでなんとかなったのかなと思います。

▼実際に練習で書いた作文がこちら。赤ペンは添削で直してもらったところです。

1回目:テーマ「Unterricht in der Schule oder Privatunterricht zu Hause(学校での授業か家でのプライベート授業か)」

2回目:テーマ「Der Einfluss elektronischer Kommunikationsmittel auf die Schriftsprache(デジタルコミュニケーションツールが書き言葉に与える影響)」

Teil 2用に事前に考えた丸暗記テンプレート

結局暗記自体はその日の朝に詰め込む形になりましたが、以下の構成で書くことを練習段階で決めておきました。
ただもちろんテーマによって多少の構成は変わるので、こちらはあくまでもとりあえずの型で、最終形は柔軟に調整するようにしました。

①導入文
Sehr geehrte Damen und Herren,
gestern Abend stieß ich auf Ihren Artikel(Ihre Diskussionsrunde) zum Thema „…“ und das hat mich nachdenklich gestimmt.

②一つ目の観点(本来の自分の意見とは異なる意見)
Zunächst möchte ich erläutern, dass…

③一つ目の観点に欠けている点、問題点(→自分自身の意見を支える根拠の一つにしたい)
Allerdings sollte man nicht außer Acht lassen, dass…

④二つ目の観点(自分自身の意見に近い意見)
Ein solches Problem löst genau…
Ein weiterer wichtiger Aspekt ist…

⑤二つ目の観点に欠けている点、問題点
Jedoch muss folgende Problematik auch in Betracht gezogen werden: …

⑥二つ目の問題点の解決策、自分自身の意見
Meines Erachtens…

⑦まとめ
Zum Schluss möchte ich noch auf ein oft wiederkehrendes Argument eingehen, dass…
Zusammenfassend lässt sich festhalten, dass…
Für die Zukunft wünsche ich mir, dass…

当日の試験問題と自己評価

アドレナリンのおかげか練習以上にスムーズでした。

練習ではTeil 2で時間がかかって時間内に書き切ることができなかったのですが、本番では途中でやばい!となりながらも何とか時間内に最後まで書き終えることができました。

Teil 1

結構できて、むしろ参考書等の問題よりも易しく感じました。2019年に受けたときもTeil 1は結構できた記憶があります。

Teil 2

私は一般的なテーマより「Frühzeitige Kinderbetreuung(子どもの早期保育)」を選びました。

▼最終的にはこんな風にまとめました。

①3歳までは自宅保育すべきだというよく言われている論点がある。
→この考えは、親の愛情が子どもには必要だという考えからきていると思う。
→ある程度賛同するが、親の愛情だけではなく社会生活の中で親を含めた他人から受ける愛情が大事だと思う。

②それに、自宅保育が難しい社会的不利な層もいることを忘れてはいけない。
→自分自身の例を出す。
→自分だけではなく同じように不利な状況にある家族にとって、国に支援されている早期保育は助けになると思う。

③さらに、早期保育は特に貧しい家庭の子どもたちが色々な社会的経験をするのにとてもいい。
→子ども関係のボランティアを長い間していて、家庭の経済状況によって子どもが受けられる経験格差を目の当たりにしてきた。例えば、クリスマスにサンタクロースがこない家庭もたくさんあることなど。
→そのような貧しい子どもにとって、家の外で経験を積めることはとても意味がある。

④まとめとして、国や社会のプレッシャーなしに親がどのような教育にしたいかどうかを決定できる状況がいいと思う。
→国がすべきことは早期教育の拡充というよりは、国民の今のニーズや需要に合わせて体制を整えていくことだと思う。
→例えば日本では待機児童問題がよくニュースになっていて、預けたいけれど自宅保育をせざるを得ない親がたくさんいる。将来的にこの問題が解決することを願っている。

ちなみに、読んでいた課題図書 Die Bagage の問題を興味本位で見てみたのですが、「簡単な内容の要約」「主人公の家族のメンバー1人のキャラクター描写」「友だちにこの本を勧める」と簡単そう(参考書とほぼ同じ)だったのでやはり本をもっとしっかり読み込んで課題図書に関するライティング対策をしておけばよかった… とやや後悔しました。

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先生と一緒に会話練習を繰り返し、学んだ表現を自分のものにしていきましょう♩
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Sprechen(スピーキング)

準備時間が15分事前に与えられ、実際の試験は15分、100点満点で採点されます。
試験官は2名、受験者は1名です。

グローバル化などのやや複雑なテーマについて講演を行い、質問に対して論拠を示して詳述します。さらにもう1つのテーマについて、賛成か反対かの立場でディスカッションを行い、自分の意見を述べ、相手の反論に答え、自分の意見を通すように試みてください。

https://www.goethe.de/ins/jp/ja/spr/prf/gzc2/inf.html

問題構成とアドバイス

大問テーマの難易度問題の難易度形式配点
Teil 1★★★★★5分プレゼン50点
Teil 2★★★ディスカッション50点
難易度は私の主観です。

はじめに軽く自己紹介を行い、Teil 1のプレゼンをします。
プレゼンが終わると試験官2名から内容に関してそれぞれ1つずつ質問をもらうので、それに答えます。

その後、Teil 2では試験官の内1名と一緒にテーマに沿ったディスカッションをして、試験は終了です。

Teil 1, Teil 2ともに、全ての物事には大抵メリット・デメリットの二面があるので、普段から様々なテーマについての賛成・反対意見をインプットして意見の引き出しを増やし、その上で自分はどちらの立場なのか&それはなぜなのか考える癖をつけるのがおすすめです。

また、できればこれらのインプットはドイツ語でするのがおすすめです。ネイティブスピーカーからはこういう反論がきそうだな、という推測の引き出しも増えていくからです。

私はHören対策で紹介したように普段の学習のメインインプットはポッドキャストなので、そこで繰り広げられるリアルなディスカッションやリポートが引き出しの拡充に役立ちました。
そのために聴いていたわけではないですが、様々な角度から物事を論理立てて説明し最終的に自分の意見に繋げるのは「Der tagesschau Zukunfts-Podcast: mal angenommen」、リアルな議論とその着地法は「Easy German」が今思い返すと特によかったと思います。

各問題の特徴と対策

準備時間

準備時間は15分と限られているので、10分はTeil 1、5分はTeil 2に使うのがおすすめです。

Teil 1はモノローグなので、しっかり準備していないと話し切ることができないです。逆にTeil 2は会話(ディスカッション)なので、準備をしていたとしても相手の切り札次第では話が違う方向になる可能性もあります。

また、私はメモは基本日本語でまとめておくようにしています。日本語の方が思考の整理がしやすいのと、ドイツ語のメモを見ても「あれ、ここで何を言いたかったんだっけ」と止まってしまうことがあるからです。
ここの判断は自分がやりやすい方を選ぶといいと思います。

Teil 1(50点)

プレゼンは5分と意外とあっという間に過ぎるので話すことを盛り込みすぎず伝えたい箇所を絞るようにしましょう。私の場合は例をいくつも挙げてしまって時間を消費することが多かったので、挙げる例は各意見に対し1つに絞りました。

Schreiben Teil 2とテーマや内容はかなり似ていますが、Sprechenではテーマに対する3つの提示された意見は自分のプレゼンに盛り込む必要はないので、Schreibenより構成を組みやすいと思います。

ポイントは具体的な例を挙げて内容を曖昧ではなく明瞭にすることだと思います。

ゲーテ試験ではB1, B2レベルでもミニスピーチが求められ、過去にその対策レッスンもたくさん行ってきましたが、難しいことを言おうとしすぎて何を言いたいのか分からなかったり、例がなさすぎてぼんやりして終わったり、もっと具体的にしましょうとアドバイスする生徒さんが多かったです。

Teil 2(50点)

ディスカッションは、自分の立場に対する理由付けだけではなく、それに対して相手はどんな反論をしそうかまで考えておき、その反論に対して何を言おうかまでも複数パターンを準備時間に考えておくのがおすすめです。

試験対策勉強法

4ステップで段階的に対策しました。

①ゲーテ公式が出しているサンプル動画を見る

C2 Sprechenのサンプル動画を見て、まずは流れを確認しました。

②Teil 1を一度文章でまとめてみる

対策しないとと思いながらも、急に口頭プレゼンをするのはもはや何から手をつけたら…という具合で全く腰が持ち上がらなかったので、とりあえずSchreibenだと思って書いてみることにしました。この時点で7月1日、試験日まで1ヶ月もなかったので結構ギリギリでした。

▼その時書いた作文と、返ってきた添削(打ち消し線:訂正、太文字:付け足し)です。テーマは「Informationsverarbeitung- Überlastung oder Herausforderung?(情報処理 – 負担か挑戦か?)」でした。

In meinem heutigen Vortrag geht es darum, ob die Informationsverarbeitung eine Überlastung oder Herausforderung ist. 

Zunächst möchte ich auf negative Aspekte eingehen. Dann werde ich das Thema aus Sicht der modernen Berufswelt beschreiben. Zum Schluss folgt eine Zusammenfassung.

Im ersten Teil meines Vortrags möchte ich den Fokus auf psychische Einflüsse durch die ständige Reizüberflutung legen. Wegen der Digitalisierung begegnen wir täglich vielen Informationen im Internet. Einerseits kann man sagen, dass die Welt einigermaßen fair geworden ist, weil jeder unabhängig vom Wohnort oder Reichtum auf fast alle Informationen zugreifen kann. Andererseits fällt es vielen Menschen sehr schwer, zu unterscheiden, welche Informationen richtig sind. Derzeit entwickelt sich die künstliche Intelligenz sehr schnell und es gibt leider immer mehr Fake News. Außerdem fühlen sich viele Leute wegen der sozialen Medien wie z.B. Instagram erschöpft. Wunderschöne Fotos und Texte von Freunden oder Influencern sind nur ein Abschnitt ihres Lebens, trotzdem vergleichen wir oft damit oft unseren Alltag. In meinem Fall habe ich vor etwa 10 Jahren fast alle Privataccounts gelöscht, denn es war für mich eine absolute Überlastung. Ehrlich gesagt hatte ich am Anfang ein wenig Angst, dass ich vielleicht wichtige Nachrichten verpassen würde, aber das war nicht der Fall und jetzt bin ich davon überzeugt, dass das eine der besten Entscheidungen meines Lebens war.

Im zweiten Teil meiner Präsentation wende ich mich dem Aspekt zu, dass diese sogenannte Medienkompetenz in der modernen Berufswelt immer wichtiger wird. Früher, als es noch kein Internet gab, hat man immer per Post mit den Kunden kommuniziert, während das heute generell per E-Mail gemacht wird. Auf meiner Arbeit bekomme ich täglich sehr viele Mails, aber manche sind nicht von meinen Kunden oder Geschäftspartnern, sondern von fremden Leuten Personen. Manchmal ist das dies ein Angebot, das wirklich hilfreich für mein Geschäft ist, aber meistens ist es ein Scam. Wenn ich diesen Unterschied nicht merken erkennen könnte, wäre meine Firma vielleicht in Gefahr. Das war jetzt nur ein Beispiel mit E-Mails, aber ein solches Problem kommt leider immer häufiger in allen Bereichen vor und ich kann mir gut vorstellen, dass die Fähigkeit, verschiedene neue Informationen gleichzeitig zu verarbeiten, notwendig ist, wenn man in der heutigen Berufswelt überleben bzw. sich hocharbeiten möchte.

Zusammenfassend lässt sich sagen, dass wir Nachteile der Informationsverarbeitung im Privatleben mehr oder weniger reduzieren können, wie ich beispielsweise damals meine Privatsaccounts in Social Media gelöscht habe. Aber es ist sowohl im Privatleben als auch besonders im Berufsleben sehr wichtig, dass man als ersten Schritt versucht, mit der Entwicklung des Internets oder der KI umzugehen und dass man das langsam in den Griff bekommt Schritt zu halten.

「話すのが無理だ〜」という時は、このように一度文章にすると構成や言いたいことが頭で一度整理できるのでおすすめです。

③Teil 1の丸暗記テンプレートを決める

②で書いた文章に沿って、スピーチの型を先に固めました。
結局暗記自体は当日のお昼休みに詰め込む形になりましたが、以下の構成で話すように練習段階から意識しました。

①テーマ
In meinem heutigen Vortrag geht es darum, …

②構成
Zunächst möchte ich auf… eingehen. Dann werde ich das Thema aus Sicht … beschreiben. Zum Schluss folgt eine Zusammenfassung.

③本当の自分の意見とは異なる意見(+その解決策)
Im ersten Teil meines Vortrags möchte ich den Fokus auf… legen.

④自分の意見に通じる見解
Nun/Im zweiten Teil meiner Präsentation wende ich mich dem Aspekt zu, dass…

⑤まとめ+自分の意見
Zusammenfassen lässt sich sagen, dass…

④実際の模擬練習を行う

直前の1ヶ月で計6回、試験本番を想定した模擬練習をしました。

タンデムはポッドキャスト「Japanischドイツ語カフェ」のパートナーでもあるRikeと普段しているのですが、お願いして試験前日にも模試をしてもらったのがすごく力になりました。
試験前日はガッツリ対策をしない方がいいとよく言いますが、私はその週が出張と被っており思うように対策ができず逆に焦っていたので、前日に対策ができたという事実が少し自信になりました。

練習段階では毎回タイマーをセットして何分話したか把握するようにしました。最初は9分くらい話していたのが回を重ねるごとに減って、最終的には6分程度にまとめられました。
試験当日はタイマー等がセットされていたわけではなかったので多少話し過ぎても止められはしないと思いますが、長すぎても聴いている方もしんどいので、内容を簡潔にまとめる練習はしておいて損はないと思います。

また、Miya先生ともRikeとも普段は du で話しますが、試験官とはよっぽどのことがない限り Sie で話すので、試験対策の時は Sie でお願いしました。

2人とも優しいので(さすがに社交辞令でもないとは思いますが)毎回練習後には「これだけできるなら大丈夫だよ」と言ってくれ、褒められるってやはり嬉しいなと感じました。が、実際にそれで受かるとは限らないので気を抜かないように注意しました。

ちなみに、Rikeとは2020年頃から基本週1ペースでタンデムをしており、会話の流れからよく自然にディスカッションのようになるので(その時は基本ドイツ語)、それでかなり自分の立場を明らかにして理由付けし言語化する力が鍛えられたなと思います。

本当はそういうことを言いたいわけじゃないのに私のドイツ語力の不足のせいで違う風に伝わってしまうなど悔しい思いをすることもありましたが、そんな私にしっかり向き合ってくれたRikeにはとても感謝していますし、めげずにあの時どう言っていたらよかったのかなと都度ドイツ語に向き合った自分自身もよくがんばったなと思います。

当日の試験問題と自己評価

全体的に練習と同じくらいできました。
準備時間は練習通り10分プレゼン準備、5分ディスカッション準備に使いました。

自己紹介では「普段何をしているのか(仕事)」「なんでドイツ語を勉強しているのか」を聞かれました。

【私の回答】
出身は兵庫で今は岡山に住んでいます。東京にも住んでいたけど地震が多いのが嫌で引っ越しました。職業はドイツ語講師をしていて、自己成長のためにドイツ語を学んでいます。ドイツ語を始めたきっかけはハイジが好きだったからで、いつかスイスに行って話したり、原本をドイツ語で読みたいと思ったからです。

この自己紹介のあと、「スイスドイツ語分かるんですか!?」と質問が飛んできたので「正直全然分からないです…でもスイス人は私と話す時は標準ドイツ語で話そうとしてくれます。」と言ったところ、試験官の内1人がスイス出身であることが判明して少し場の雰囲気が和みました。

Teil 1

2つあったテーマの内、私は「Wie viel Faulheit brauchen Menschen?(人間にはどれほどの怠惰が必要なのか?)」を選びました。まさか Faulheit がテーマでくるとは予想外だったので、おもしろかったです。

ちなみにもう一つ選択できたのは NGO(非政府組織)関連のテーマで、私にはあまり馴染みないものだったので Faulheit を選ぶのは即決でした。

▼当日の5分プレゼンはこんな感じでスピーチしました。

①テーマと構成を言う

②1つの視点:Faulheitはネガティブな捉え方をされることが多い。
→朝起きれず学校に行けない人が昔身近にいた。多くの人はその姿勢をfaulだと言ったけど、実際にその人は病院に行き、そういう体調的な特性があって行けなかったことが判明した。一見悪く見えるFaulheitでもその人にとっては必要なものである可能性を私たちは忘れてはいけない。

③別視点:必要の有無に関わらず誰しもが怠惰な側面を持っている。
→自分自身の例:昔は勤勉さが一番大切だと思っていたけれど、一度仕事をがんばりすぎてバーンアウトして休まざるを得なくなってから見方が変わった。当時のパートナーが休むことの大切さを教えてくれた。この世の中に完璧な人はいなくて、だからこそ自身の怠惰さをまずはその人自身が受け入れないといけない。

④まとめ:どのくらいのFaulheitが必要かは人によって変わり、ただそんな自分を受け入れるのが大事である。
→そうすることで、今後自分の人生に満足する人が増えることを願っている。

プレゼン中、試験官が意外と採点のために下を向いてるのでそれが私は話しやすかったです。じっと見られると緊張しますよね。

▼プレゼン後聞かれた質問はこちらです。

試験官①「Faulheitはドイツ語ではネガティブな意味で使われることが多いけど日本(語)ではどうですか?」

【私の回答】
日本語でも同様にもしくはそれ以上にネガティブに捉えられると思います。ただ、個人的には時代とともにFaulheitの概念そのものが変わってきていると感じていて、将来的にはポジティブに捉えられることも増えたらいいなと思っています。

試験官②「知り合いの子どもが休みの日には例えばTikTokばかり見ていて、それを側から見ているとこれはいいのかと思うことが多いけど、どう思いますか?」

【私の回答】
自分自身の経験から、心身の不調でしんどかった時、生産的なことが全くできずYouTubeばかり見ていた時期があったので、一重にこれはいい、悪いとは言えないと思います。

Teil 2

ディスカッションのテーマには「Englisch als Wissenschaftssprache(学術用語としての英語)」を選びました。もう一つのテーマは忘れてしまいました…。

スイス出身の試験官とディスカッションすることになりました。
ちなみに試験官なので当たり前かもしれませんが、スイスドイツ語訛りは一切ない標準ドイツ語で、とても話しやすかったです。

Pro(賛成)と Contra(反対)どちらの立場を取りたいか聞かれるので、私は Contra を選びました。発言は受験者から始まります。

▼当日のディスカッションの流れは大体こんな感じでした。

私「これまでに3カ国語(英語、ドイツ語、フランス語)を勉強してきてどの言語もある程度習得した立場から考えても、母語で表現した方がよりクオリティの高いテキストが仕上がると実感しています。実際に大学生の時、卒論を日本語で書くかドイツ語で書くか選べたが、私は以上の理由から日本語を選びました。どう思いますか?」

試験官「でも世の中グローバル化でもう英語は共通言語といっても過言ではないし、日本語もドイツ語もできない人が自分の書いた英語の文書を読めるって素敵なことではないですか?」

私「確かにそうかもしれないけど、私の意見は少し違います。近年は特にネットが発達して翻訳ツールがどんどん良くなっていて、あえて英語で書く必要性はこれから減ると思います。さらに自身の学習経験から言語を習得するにはすごく時間がかかることを実感していて、学者の本来の仕事ではない言語習得時間をこういったツールを使うことで減らしていくことは大事だと思います。」

試験官「つまり、言語学習は時間の無駄遣いだと言ってるのだとしたら、それは違うと思います。外国語を勉強することで別の視点を勉強できたり、それが間接的にも研究に生きることはあると思います。」

私「その意見には概ね賛同で、私は言語学習をすべきではないと言いたかったのではなく、研究に必要な言語学習により力を注ぐべきだと強調したかったです。つまり、学者に必要なのは能動的な言語力ではなく受動的な言語力だと思っています。受動的な力というのは例えば読解力で、書く力は能動的な力です。私がドイツの社会学に関して卒論を書いた時にドイツ語の文献をたくさん理解してそれを日本語でまとめたように、学問という分野で必要なのはどちらかというと受動的な言語力だと思うので、そちらを伸ばしていくべきだと思います。」

試験官「その点では私も同じ意見です。」

ディスカッションの終わらせ方が難しいなと練習段階で思っていたのですが、試験官がいい感じに切り上げてくれたので特にこちらは何もせず終わることができて安心しました。

これで試験は終了したので、帰る準備をしていたら「今日岡山に帰るんですか?」と聞かれたので「まだ東京にいます」と答え、「いい一日を!」で部屋を出ました。

試験結果

試験結果は4週間後に出るものだと思っていたので、想像より早く(約3週間後)メール通知がきてびっくりしました。
メール本文に「おめでとうございます!」と書いてあったので、そこで「あ、もしかして合格かな!?」と思いました。

結果は無事に全モジュール合格!Lesen, Hörenはもう少し点を取りたかったのが本音ですが、素直にとても嬉しかったです。

モジュール2019年2024年
Lesen75点70点
Hören40点71点
Schreiben51点88点
Sprechen55点80点

ちなみに、前までは合格証が後日発送されていたと思いますが、今はデジタル(ダウンロード形式)になっていたので、少し味気なく感じてしまいました…。

一回目は不合格、二回目で合格できた理由

合格した勢いで少しばかり偉そうなことを言うのであれば、5年間で自分自身の実力としてのドイツ語力が伸びた、これに尽きると思っています。

語学試験に合格するための要素は大きく2つあると私は思っています。

  1. 実力
  2. 試験対策

求められるレベルでの実力がしっかり身についており、適切な試験対策をしている状態であれば合格するのがゲーテ試験だと思います。

一回目と今回で正直試験対策自体の質も量もそこまで変わっていないので(今日紹介した対策法は一回目時点でも既にしていたことばかりです)、変わった点を挙げるならやはり実力だと実感しています。

職業柄自分自身の言語力もそれなりに正確に分析できる方だと思うのですが、文法理解力、スピーキング力、リスニング力、文章構成力、読むスピードや理解力、言語化力、語彙・表現力など、どの力を考えても5年前と今では全然違うなと感じます。

試験に受かることを考えたとき、どうしても試験対策だけにフォーカスしてしまい、結局実力はあまり伸びず不合格or合格しても何だかもやもやしている生徒さんをよく見かけるので、ぜひ長期的に実力としてのドイツ語を伸ばすことに集中してみてください◎

▼どのように私がC1からC2レベルへ実力を伸ばしたのかは、こちらのブログ記事で紹介しているので興味のある方はぜひこちらも。

もう一度受験するなら、こう対策する

最後に今回の反省点を、これから受験を控えている方の参考にしてもらえたらと思います。

試験日が金曜日でしたが、その週の月曜日から出張だったので仕事が立て込んでおり、テスト直前に思うように勉強時間を確保できなかったのが一番心残りでした。例えば、直前にやろうと思っていた模試には結局手をつけられないまま試験当日を迎えることになりました。

直前勉強で結果が大きく変わるとは思わないですが、「やりきった!」という気持ちで試験に臨むことは精神的にポジティブな影響があると思っているので、やはりもっと余裕を持って計画的に取り組んでおけばよかったです。

とここまで長くなりましたが、何はともあれ合格できて本当によかったです^^

まだまだ分からない単語も表現も大量にあり、一回では理解できないことも思うように話せないことも多いので、今が新たなスタート地点だと思い、自分自身のドイツ語力をまた少しずつ伸ばしていけたらと思います!

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