【Ich bin / Ich habe】ドイツ語始めるならまずはこれ!

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ドイツ語を始めたいんだけど、まず何からしたらいいかな?
まずは基本だけどすごく万能なフレーズ Ich bin と Ich habe を覚えよう!

 

この記事では最も基本的かつ便利な表現である Ich bin と Ich habe について、例文を交えて解説していきます。

自己紹介にも役立つフレーズがたっぷりなので、ぜひ口に出して練習してみてくださいね

Ich bin と Ich habe

まずはこの二つのフレーズの意味について確認しましょう。

 Ich bin…

【日本語訳】 私は〇〇である、私は〇〇です
【読み方】イヒ ビン…
英語でいうところの “I am” にあたります。

 Ich habe…

【日本語訳】 私は〇〇を持っている、私は〇〇を持っています
【読み方】イヒ ハーベ…
英語でいうところの “I have” にあたります。

ここから推測もできますが、「Ich = 私」という意味です。この2つを使ったいろんな表現をこの記事では紹介します。

 

Ich bin : 使い方いろいろ

1. 自分の名前

まずは、自分の名前を紹介する表現です。

Ich bin 〇〇(名前).

【日本語訳】 私の名前は〇〇です。
(例)Ich bin Benn. 私はベンです。

最も基本的な表現。〇〇には自分の名前を入れてくださいね。何度も口に出して、サクッと覚えてしまいましょう!

2. 国籍・職業

また、Ich bin では自分の国籍や職業を表す単語を並べて、自分の「所属」を表すことができます。

まずは「国籍」からみていきましょう。

Ich bin Japaner / Japanerin.

【日本語訳】 私は日本人です。

英語でいうところの “I am Japanese” にあたります。

このように、「〇〇人」にあたる名詞を入れることで、自らの「国籍」を表すことができます。

ドイツ語では「人や職業を表す名詞」は性別によって言い方が異なります。

日本人の場合、Japaner = 日本人男性、Japanerin = 日本人女性を表します。

 

国籍を表すドイツ語
男性 女性
日本人 Japaner Japanerin
ドイツ人 Deutscher Deutsche
オーストリア人 Österreicher Österreicherin
スイス人 Schweizer Schweizerin
中国人 Chinese Chinesin
フランス人 Franzose Französin
アメリカ人 Amerikaner Amerikanerin

 

次に「職業」を表してみましょう。

Ich bin Lehrer/-in.

【日本語訳】 私は教師です。

このように職業を表す単語を並べることで、自分の「職業」を表すことができます。

ここでもやはり性別によって単語が変わります。(-in は Lehrer+in という風に、前半の重複する部分を省略した形です。)Lehrer = 男性教師、Lehrerin = 女性教師ですね◎

基本的には女性を表す際は最後に in をつけることが多いのですが、それ以外にもルールや事例があるので、最初のうちは単語ごとに覚えていくのが良いですね!

少し複雑に感じるかもしれないけど、使っているうちに慣れてくるよ!

 

職業を表すドイツ語
男性 女性
教師 Lehrer Lehrerin
生徒 Schüler Schülerin
大学生 Student Studentin
医者 Arzt Ärztin
画家 Maler Malerin
ウエイトレス Kellner Kellnerin
看護師 Krankenpfleger Krankenpflegerin

 

3. 性格・特徴

このフレーズで最後に紹介するのは、形容詞を並べることで、性格や特徴など「性質」を示す表現です。

Ich bin nett.

【日本語訳】私は優しいです。

nett は「優しい」という意味で、このように形容詞を並べることで「性格」を表現することができます。

 

もう一つ、「特徴」を表す例文をチェックしましょう。

Ich bin klein.

【日本語訳】 私は背が小さいです。

klein は「小さい」という意味です。ただし「背が低い」という場合にも klein を使うことができます。

 

同じように、「若い・老いた」という表現を用いて「若さ」を表すことができます。

Ich bin jung / alt.

【日本語訳】 私は若い/老いている。

「jung = 若い、新しい」「alt = 老いた、古い」で、人の若さを表すことにも用いることができます。

 

Ich habe : 使い方いろいろ

ただモノを「持っている」という以外にも、Ich habe には様々な使い方があります。

1. ペット

この記事を読んでいる人の中には、ペットを飼っている方もいるかもしれませんね。「ペットを飼っている」という表現には Ich habe を使います。

Ich habe eine Katze.

【日本語訳】 私はネコを一匹飼っています。

Ich habe einen Hund.

【日本語訳】 私はイヌを一匹飼っています。

「Katze = ネコ」という意味の女性名詞、「Hund = イヌ」という意味の男性名詞です。

 

あれ?eine と einen って、なんでそれぞれ違う冠詞が使われているの?
その違いは、それぞれの名詞が持つ「性」の違いによるものだよ!

 

ドイツ語には男性・中性・女性名詞の3種類あります。

ここで使われている eine、einen は「ある一つの」という意味を表す不定冠詞で、男性・女性・中性名詞それぞれで違うものがつきます。

参考: ドイツ語名詞の性・見分け方のコツ

 

2. 家族

「家族」の存在も、Ich habe を用いて表すことができます。

Ich habe einen Bruder.

【日本語訳】私には弟が一人います。

Ich habe eine Schwester.

【日本語訳】 私には妹が一人います。

「Bruder = 兄弟」「Schwester = 姉妹」を表し、前者が男性名詞、後者が女性名詞です。一部の例外を除いて、名詞の性は生物の性と一致します。

 

お兄ちゃんか弟か、年齢による区別はしないの?
もちろん「比較級」という表現を用いて年上・年下を表したり、文脈から判断したりすることもあるよ。でも日本ほどに年上か・年下かを気にしないかもしれないね。

参考: ドイツ語【比較級と最上級】基礎から応用まで

 

家族を表すドイツ語
単数 複数
兄弟 Bruder Brüder
姉妹 Schwester Schwestern
お母さん Mutter Mütter
お父さん Vater Väter
おばさん Tante Tanten
おじさん Onkel Onkel

 

3. 時間・お金

日常会話で頻出の「時間」や「お金」があるという表現も Ich habe で表します。

Ich habe Zeit.

【日本語訳】私には時間があります。

Ich habe Geld.

【日本語訳】私にはお金があります。

「Zeit = 時、時間」は女性名詞、「Geld = お金」は中性名詞なのですが、この表現をするとき、冠詞は不要です。

 

少し応用的な表現もついでにチェックしてみましょう。

Ich habe heute Zeit.

【日本語訳】今日、私には時間があります。

Ich habe morgen Zeit.

【日本語訳】明日、私には時間があります。

 

「heute = 今日は」「morgen = 明日は」といった時を表す表現は、文の前に置くのが好まれる傾向にあります。この場合も、Zeit に優先して heute、morgen が前に出ています。

この morgen は、Guten Morgen! の Morgen と同じ?
綴りは同じだけれど、前者は「明日は」という時を表す副詞で、後者は「Morgen = 朝」という名詞からきているね。

紛らわしいけど、違う言葉として覚えよう!

 

4. 感情・気持ち

感情や気持ちを表す名詞を並べて、その時の「感情」や「気持ち」を表すことができます。

Ich habe Hunger.

【日本語訳】私は空腹を持っています=私は空腹です。

Ich habe Angst.

【日本語訳】私は不安(恐怖)を持っています。=私は怖いです

「Hunger = 空腹」という男性名詞、「Angst = 不安、恐怖」という女性名詞を用いた表現です。

この2つは頻繁に使うので、早めに覚えておくといいですね。

応用編: 主語を広げて「表現の幅」を増やそう

ここまではichで「自分のこと」を表すことにフォーカスしてきたね。
ここからは応用編。「君は」「彼は」などの他の主語を用いて「他の人」のことを表してみよう

ドイツ語の主語一覧

ich
du
彼 / 彼女 / それ er / sie / es
私たち wir
君たち ihr
彼ら sie
あなた/あなた方 Sie

 

これらがドイツ語で用いる主語になります。

私(一人称)、君(二人称)、彼/彼女/それ(三人称)という三種類の人称とそれぞれの複数形に加えて、Sieという風に大文字で表される敬称があります。

動詞の活用表と例文

ドイツ語では主語に応じて動詞を変化させます(=「活用」と言います)

今日取り上げた二つの表現に用いられている動詞の活用を次の表にまとめました。

主語 sein(bin の原形)例文
主語 sein(原形) 例文
ich bin Ich bin Deutscher. (私はドイツ人男性人だ。)
du bist Du bist Deutsche. (君はドイツ人女性だ。)
彼/彼女/それ er/sie/es ist Er ist Student. (彼は大学生だ。)
私たち wir sind Wir sind Studenten. (私たちは大学生だ。)
君たち ihr seid Ihr seid groß. (君たちは大きいね。)
彼ら sie sind Sie sind noch jung. (彼らは若い。)
あなた/あなた方 Sie sind Sie sind freundlich. (あなたは親切ですね。)

 

主語 haben (原形) 例文
主語 haben(原形) 例文
ich habe Ich habe Durst. (私は喉が渇いている。)
du hast Du hast Angst. (君は怖いんだね。)
彼/彼女/それ er/sie/es hat Sie hat heute eine Prüfung. (彼女は今日試験がある。)
私たち wir haben Wir haben noch Zeit. (私たちにはまだ時間がある。)
君たち ihr habt Ihr habt viel Geld. (君たちはたくさんお金を持っている。)
彼ら sie haben Sie haben ein Haustier. (彼らはペットを飼っている。)
あなた/あなた方 Sie haben Sie haben Glück.(ついてますね=ラッキーですね。)

 

まとめ

今回は基本的&最重要フレーズ Ich bin と Ich habe について紹介・解説しました。

最後にもう一度ポイントを押さえましょう。

覚えよう!
Ich bin 〇〇.
私は〇〇です。

名前、職業や国籍などの所属、性格や特徴などの性質を表せる

Ich habe 〇〇.
私は〇〇を持っています

→ペットや兄弟姉妹などの家族時間やお金の存在、抱く感情や気持ちを表せる

記事を読みながら、例文を何度も口に出すことで、表現を自分のモノにしていってくださいね!

 

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執筆:komachi(Vollmondドイツ語講師)
執筆協力:Aozumi

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