【まとめ】ドイツ語動詞の現在形活用をマスターしよう!

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今日は動詞の現在活用形の勉強をしていくよ~!
ドイツ語の動詞の活用って、英語と比べると覚えること多い気がするんだ…。
しっかりルールを覚えて練習を繰り返せば、そこまでややこしくないんだよ。Übung macht den Meister!(練習の積み重ねで名人になれる!)

今回はドイツ語の動詞の現在活用形の基本や、不規則変化、音声の注意点など、詳しく解説していきます!

英語と比較すると変化も多岐にわたるので、ややこしく感じるかもしれませんね。

基本的な変化からしっかり覚えて、練習を繰り返していけば自然に思いつくようになります!イチからしっかり固めていきましょう:)

ドイツ語の動詞の現在活用とは

英語では「I walk」「He walks」のように主語が変わると動詞に「-(e)s」が付く、と学校で習ったと思います。

ドイツ語も英語と同様に、主語の変化に伴い動詞の形も変化します。これを動詞の活用(もしくは動詞の人称変化)といいます。

しかしドイツ語の動詞の活用は英語よりも多く、ドイツ語初心者の方を悩ませる文法の一つです。しっかりひとつひとつ押さえていきましょう!

ドイツ語の動詞の特徴

動詞の活用形に入る前に、ドイツ語の動詞の形について先にお話しします。

以下の動詞を見てみると、共通している部分がありますね。

lernen(勉強する、学ぶ)
machen(~をする)
kaufen(~を買う)
warten(~を待つ)
gehen(行く)

すべての動詞に共通していること、それは語尾がすべて「-en」で終わっているということです。

この「-en」の部分は活用語尾といって、主語の変化に伴って変化します。

「-en」の前の部分(lernen でいう「lern」の部分)を語幹といい、この語幹は主語が変化しても基本的に変わることはありません。
(※動詞によっては主語に伴ってウムラウト変化するものや母音が変化するものもあります。)

動詞の活用語尾「-en」は主語によって変化します。この形が変化した動詞のことを定形というのに対し、「lernen」、「machen」、「kaufen」など、動詞の元々の形をしたものを不定形(Infinitiv)といいます。

ウムラウト変化

a, o, u がそれぞれ ä, ö, ü に変化することを指します。

ドイツ語の動詞の基本的な活用変化

次にドイツ語の動詞の基本的な活用変化を見ていきましょう。

先に記したように、主語の変化に伴って動詞の語尾が変化します。どのように変化するのか、下の表で確認していきましょう!

上の表を参考に、「lernen」(勉強する)を主語に合わせて変化させると、

ich          lerne

du          lernst

er/sie/es lernt

wir          lernen

ihr          lernt

Sie/sie     lernen

という形になります。

黄色で下線が引かれた部分が、上の表の語尾変化と同じ形になります。語幹「lern」の部分は、主語が変わっても変化しません。

これがドイツ語の動詞の現在形活用です。

多くの動詞はこのような変化をしますが、中には語幹の部分が変化する動詞や、語尾変化が少し異なる動詞もあります。

しかし、まずはしっかりこの基本的な語尾変化を押さえていきましょう!

練習問題

「machen」(~をする)の活用変化を書いてみてください。

ich          mach(   )

du          mach(   )

er/sie/es mach(   )

wir         mach(   )

ihr          mach(   )

Sie/sie    mach(   )

答えを見る

ich          mach(e)

du          mach(st)

er/sie/es mach(t)

wir         mach(en)

ihr          mach(t)

Sie/sie    mach(en)

特殊な変化をする動詞と活用形

一部の動詞において、発音上の問題などで上の表のような基本的な語尾変化ではなく、少し異なる変化をする動詞があります。以下で確認していきましょう^^

(※以下表の斜線箇所は「基本的な活用変化」の語尾変化と同じです。)

①語幹が「-t」「-d」で終わる動詞

  • arbeiten、antworten(答える)、warten(待つ)など、語幹が「-t」で終わる動詞
  • finden、bilden(形作る)、reden(話す)など、語幹が「-d」で終わる動詞

これらの動詞では、「du」「er/sie/es」「ihr」において、語尾活用が異なります。

基本的な活用変化だと発音しにくいため、それぞれの基本の語尾の前に e の音が入ります。

②語幹が「-s」「-ß」「-z」などで終わる動詞

  • reisen、beweisen(証明する)など、語幹が「-s」で終わる動詞
  • heißen、reißen(破る)など、語幹が「-ß」で終わる動詞
  • setzen、heizen(暖める)など、語幹が「-z」で終わる動詞
  • fassen、passen(合う)など、語幹が「-ss」で終わる動詞

これらの動詞では、「du」において、語尾活用が異なります。

基本的な活用語尾「-st」の s がなくなり、「-t」だけが語尾になります。

③「-ern」「-eln」で終わる動詞

  • ändern、dauern(続く)、erinnern(思い出させる)など、「-ern」で終わる動詞
  • sammeln、lächeln(微笑む)など、「-eln」で終わる動詞

これらの動詞では、「ich」「wir」「Sie/sie」において語尾活用が異なります。

④語幹が子音+「-n」「-m」で終わる動詞

  • zeichnen、begegnen(出会う)、rechnen(計算する)など、語幹が子音+「-n」で終わる動詞
  • atmen など、語幹が子音+「-m」で終わる動詞

これらの動詞では、「du」「er/sie/es」「ihr」において語尾活用が異なります。

基本的な活用変化だと発音しにくいため、それぞれの基本の語尾の前に e の音が入ります。

しかし、n や m の直前にある子音が、「l, r もしくは無声の h」の動詞は、上のような変化はしません。

このタイプの動詞には lernen も該当し、例えば du lernst のように基本的な語尾変化をします。e を入れる必要はないので、注意してくださいね^^

押さえるべき不規則変化

では次に、不規則に変化をする動詞を紹介していきます。

先ほど押さえた基本的な変化を規則変化というのに対し、不規則に変化することを不規則変化といいます。

主語が「du」と「er/sie/es」の場合に、動詞の語幹の母音が変化する動詞を、「強変化動詞」(starkes Verb)といいます。

母音が変化する動詞

不規則変化をする強変化動詞のなかで、語幹の中の「母音が変化する」ことがあります。

① 「e → i」

上の表のように、「du」「er/sie/es」において、動詞の語幹の中の「e」が「i」に変化します。

「du」「er/sie/es」以外の主語では変化しないので、注意してくださいね。

geben、essen の他に、以下のような動詞があります!

  • helfen(助ける)→ ich helfe, du hilfst, er/sie/es hilft
  • nehmen(手に取る)→ ich nehme, du nimmst, er/sie/es nimmt
  • sprechen(話す)→ ich spreche, du sprichst, er/sie/es spricht
  • treffen(会う)→ ich treffe, du triffst, er/sie/es trifft
  • treten(歩む)→ ich trete, du trittst, er/sie/es tritt
  • werfen(投げる)→ ich werfe, du wirfst, er/sie/es wirft
  • gelten(有効である)→ ich gelte, du giltst, er/sie/es gilt

この他にもありますので、調べてみてくださいね♩

② 「e → ie」

上の表のように、「du」「er/sie/es」において、動詞の語幹の中の「e」が「ie」に変化します。

「du」「er/sie/es」以外の主語では変化しないので、注意してください。

lesen、sehen の他に、以下のような動詞があります!

  • stehlen(盗む)→ ich stehle, du stiehlst, er/sie/es stiehlt
  • befehlen(命令する)→ ich befehle, du befiehlst, er/sie/es befiehlt
  • empfehlen(勧める)→ ich empfehle, du empfiehlst, er/sie/es empfiehlt

母音にウムラウトが付く動詞

不規則変化をする強変化動詞のなかで、母音にウムラウトが付くことがあります。

① 「a → ä」

上の表のように、「du」「er/sie/es」において、動詞の語幹の中の「a」が「ä」に変化します。

fahren という動詞は「ファーレン」と発音するのに対し、a → ä に変化することによって、fährst「フェーアスト」、fährt「フェーアト」という発音になります。

fahren、fallen の他に、以下のような動詞があります!

  • backen(焼く)→ ich backe, du bäckst , er/sie/es bäckt
  • empfangen (受け取る)→ ich empfange , du empfängst, er/sie/es empfängt
  • fangen (捕らえる)→ ich fange, du fängst, er/sie/es fängt
  • tragen (運ぶ)→ ich trage, du trägst, er/sie/es trägt
  • waschen (洗う)→ ich wasche, du wäschst, er/sie/es wäscht

などがあります♩

backen の人称変化

backen の人称変化には、次の2パターンが存在します。

  • ich backe, du bäckst, er/sie/es bäckt
  • ich backe, du backst, er/sie/es backt

どちらの形が使われるかは、地域によって差があります。

例えばドイツでは、前者は南ドイツで、後者は北ドイツでよく使われる人称変化です。

② 「o → ö」

上の表のように、「du」「er/sie/es」において、動詞の語幹の中の「o」が「ö」に変化します。

stoßen を「シュト―セン」と発音するのに対し、o → ö の変化があることによって、stößt「シュテースト」という発音になります。

③ 「au → äu」

上の表のように、「du」「er/sie/es」において、動詞の語幹の中の「au」が「äu」に変化します。

laufen を「ラウフェン」と発音するのに対し、au → äu の変化が入ることによって、läufst「ロイフスト」、läuft「ロイフト」という発音になります。

sein, haben, werden, wissen

次に紹介するものはドイツ語を学ぶ上でとても重要な動詞なので、原形とは全く異なる形になるものもありますが、必ず覚えるようにしてください!

① sein(ある、いる)

<例文>

  • Ich bin müde.(僕は疲れているよ。)
  • Seid ihr mit euren Hausaufgaben fertig?(君たち宿題は終わったの?)

② haben(持つ、持っている)

<例文>

  • Er hat 4 Kinder.(彼は4人の子どもがいる。)
  • Wir haben Hunger.(僕たちはお腹がすいたよ。)

sein と haben の使い方が気になる方は、ぜひこちらの記事をご覧ください◎

【Ich bin / Ich habe】ドイツ語始めるならまずはこれ!

③ werden(~になる)

<例文>

  • Was willst du werden? (君は何になりたい?)
    ㅤ- Ich werde Journalist. (ジャーナリストになるよ。)
  • Heute wird es kalt. (今日は寒くなるよ。)

④ wissen(知っている)

<例文>

  • Weiß er ihre Telefonnummer? (彼は彼女の電話番号を知っているの?)
  • Ich weiß nicht, wann sie heute kommt.(彼女が今日いつ来るのか、私は知らない。)

練習問題

最後に練習問題です。

しっかりと書き出して、スペルが正しいかどうか、発音もできるかどうか確認していきましょう!

(1) sagen(言う)の現在活用を書いてください。

ich                    sag(   )

du                    sag(   )

er/sie/es           sag(   )

wir                   sag(   )

ihr                    sag(   )

Sie/sie              sag(   )

答えを見る

ich                    sag(e)

du                    sag(st)

er/sie/es           sag(t)

wir                   sag(en)

ihr                    sag(t)

Sie/sie              sag(en)

(2) 次の [ ] の中の動詞を主語に合わせて活用変化させましょう。

  1. Er( )gern Schokolade. [essen] (彼はチョコレートを食べるのが好きだ。)
  2. Wir( )heute nach Berlin. [fahren] (私たちは今日ベルリンへ行く。)
  3. Sie( )im Bett. [schlafen] (彼女はベッドで寝る。)
  4. Ich( )[wissen], dass sie sehr freundlich( ) [sein].
    (私は、彼らがとても親切だということを知っている。)
  5. Was für ein Buch( )du jetzt? [lesen] (君は今どんな本を読んでいるの?)
答えを見る
  1. Er(isst)gern Schokolade.
    (彼はチョコレートを食べるのが好きだ。)
  2. Wir(fahren)heute nach Berlin.
    (私たちは今日ベルリンへ行く。)
  3. Sie(schläft)im Bett.
    (彼女はベッドで寝る。)
  4. Ich(weiß), dass sie sehr freundlich(sind).
    (私は、彼らがとても親切だということを知っている。)
  5. Was für ein Buch(liest)du jetzt?
    (君は今どんな本を読んでいるの?)

まとめ

今回はドイツ語の動詞の現在活用形をご紹介しました。

始めのうちは不規則変化も作るのもややこしいですし、なかなか思いつかないかもしれませんが、何回も練習や発音を繰り返すことによって徐々に慣れていきます!

初めて見る動詞は辞書で確認してみたり、不規則変化動詞も一つずつ押さえて行ってくださいね :)

動詞の活用を正しく理解できているか、正しく使えているか不安・誰かに確認してほしいという方は、ぜひ Vollmond のレッスン受講をご検討ください◎

学習者の方が躓きやすいポイントを理解している講師陣が、動詞の活用をマスターできるようサポート致します^^

この記事を書いた人:Kaori
大学でドイツ語文学部(Germanistik)を専攻、卒業後ドイツで1年間語学留学しました。私もまだまだドイツ語を勉強中ですが、少しでもお役に立てれば嬉しいです。
一緒にドイツ語高めていきましょう♪

編集:kosuzu(Vollmondドイツ語講師)
内容・表現チェック:nico(Vollmondドイツ語講師)

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