こんにちは!今回合格体験記を書きます、Shoです。
私は日系企業の駐在員として、2019年4月からドイツに赴任しています。
ドイツでの仕事では英語とドイツ語を半々くらいで使用する必要があったため、赴任開始前からドイツ語に取り組み始めました。
今回目標としていたゲーテB2試験に無事合格することができたため、これからドイツ語に取り組む方やゲーテB2試験に挑戦する方に向けて、私の勉強法や対策について共有できればと思います。
Vollmondを上手に活用しながら高得点でB2に合格されたShoさんに、合格体験記を書いてもらったよ!
目次
ビールとサッカーが大好きです。好きが高じて、大学院の卒業旅行で単身ドイツへ10日間ほど旅行に行きました。
大学では第二外国語でもドイツ語を履修しておらず、その際は拙い英語とボディランゲージを駆使して過ごしたことを覚えています。
その後、今勤めている会社に就職し、巡り巡って2019年3月にドイツ赴任の内示をいただきます。
これが私のドイツ語学習のきっかけです、もちろんドイツ語学習歴0地点からのスタートでした。
何から始めればいいのか完全に手探り状態だった私は、
を理由に、日本のマンツーマンレッスンに通学しました。
この1か月でA1レベルの文法、最低限の挨拶等を学びました。
初めからネイティブの先生に倣って早めになれたほうが良いという考え方もあります。
これは個人の学習スタイルによりますが、私は出来る限り文法を理解しながら進めたいと考えてこの方法を取りました。(結果的に文法事項をどこまで理解しているかヒアリングされてゲーテ語学学校のA2クラスから配属されたため、良かったかなと思っています。)
そして2019年4月、待ちに待ったドイツ赴任。しかし当然のごとく、ドイツ語での日常会話もままなりません。
5月からミュンヘンのゲーテ語学学校に通学する予定でしたので、この4月の1か月は自宅などで自主学習したり、勤務先の同僚と拙いドイツ語でコミュニケーションをとってみたりしてドイツ語に触れる機会をなるべく増やすようにしていました。
この時期に文法を理解するために頼っていた参考書がこちらです。
初心者の私には若干難しい部分もありましたが、授業のような語り口調で丁寧に解説してあり読みやすいです。分からない文法事項を調べて理解してから進みたい私のスタイルには良かったです。
4月末にゲーテ語学学校で通学するクラス分けの面談がありました。参考までにどのようなことを聞かれたのか記しておきます(地域や学校、面接者によって異なると思うので参考までにしてください)。
実際の勉強期間は2ヵ月程度でしたが、上記質問に対する受け答えがなんとかできたこと、A1レベルの文法知識を理解できていたことから、5月にA2クラスから通学できることとなりました。
ミュンヘンのゲーテドイツ語学校には、5~8月の計4か月間通学しました(4か月でA2、B1クラスを修了)。
先の参考書をもとに文法をある程度先取りしつつ授業を受けるようにしていたため、文法に困ることはあまりありませんでしたが、一方でHören、Sprechenはクラスの中で落ちこぼれという、典型的な日本人ドイツ語初学者だったと思います。
8月にゲーテ語学学校を終了するタイミングでゲーテB1試験を受験予定だった私は危機感を覚え、自分が学びやすいスタイルで勉強できる補助的な位置づけのものを探しました。そこで出会ったのがVollmondです。
Vollmondは
という私の求める要件をちょうど満たしており、早速1:1のプライベートコースを申し込みました。
このときは特に Hören、Sprechen対策として発音練習や Sprechenの模擬試験をしていただきました。
Vollmondのプライベートコースでは、時間の融通が利くだけでなく、このように授業内容も個人に合わせたものを先生と調整できるため、自分の不足している部分を補うという使い方にマッチすると思います。
レッスンの効果もあり、無事8月末にB1試験に合格することができました。
語学学校への通学を終え、9月から本格的にドイツでの仕事を開始しました。そのためドイツ語の勉強は主に自習学習でした(Vollmondもこの時期一旦中断していました)。
この時期にしていた自主学習については、後の項目で詳しくお話します。
そろそろB2の試験準備をしようかと考えていた20年春先、ゲーテB2の問題集を解いてみて唖然とします。
「全くできへん・・・これは大変や・・・」
そしてしっかりとした試験対策をしないと合格まで程遠いと気づき、以下のように勉強方法を見直しました。
自主学習だけでは、
から、再度オンラインを含めて語学レッスンをとることを検討しました。
その後、私がとった方策は以下です。
BerlitzでB2レベルに必要な文法知識、語彙力、コミュニケーション力をネイティブの先生を通じて高めつつ、自分のアウトプットを必要とする分野(Schreiben、Sperchen)についてはフィードバックを正確に理解したかったため、Vollmondの日本人講師のレッスンを受けることにしました。
この時期Vollmondでは、以下の2コースを受講していました。
私が受けた「中級スピーチクラス」では、ゲーテB2のSprechenの試験で必要となる、「あるテーマに沿って自分の意見を述べる」「相手の意見に対して質問する」といった内容がレッスン内で行われるため、Sprechen対策として効果があったと思います。
このコースでは、B2 Schreibenの問題集を解いた文章を先生に添削いただいたり、Berlitzの授業で理解しきれなかった点を質問したりと、かなり自由にやりとりさせていただき助かりました。
今回Schreibenで98点を獲得できた要因の1つは、このテキストコースで丁寧に添削いただき、添削いただいた文章をそのまま覚えて活用することができたことが大きかったと思います。
これらの勉強法および試験対策のおかげで、今年2020年10月に無事ゲーテB2試験に合格することができました。
点数の内訳:
Lesen 63点
Hören 67点
Schreiben 98点
Sprechen 72点
Schreiben以外はギリギリ合格できた状況ですので、次項からはSchreiben対策を中心に私のB2対策の勉強法についてお話していきます。
ゲーテB2試験に向けた勉強方法についてお話する前に、2019年からゲーテB2試験内容が刷新されたことについて触れておきます。
試験の概要は大きくは変わりませんが、一部記述式もあったLesen, Hörenはすべて選択式となり、Schreibenの問題も特徴がやや変わっています。
以下、試験概要です。各Teilすべて100点満点で、60点以上の場合に合格となります。不合格となったTeilのみ後日再受験が可能です。
問題集も2019年新版が出ていますので、対策する方は旧版と間違えないようご注意ください。
私は以下の2冊のTestbuchで対策をしました。Testbuchは模擬試験が4回分収録されています。※Testbuchとは別に、練習問題主体のÜbungbuchもあります。
Mit Erfolg zum Goethe-Zertifikat: Testbuch B2 passend zur neuen Prufung 2019
Prufungstraining DaF: Goethe-Zertifikat B2 2019
Berlitz, Vollmond以外に、以下の勉強をしました。
【目的】主にHören,Lesen対策、語彙力向上
この参考書にはB1試験前のHören対策として取り組み始めました。この問題集は以下のような特徴があります。
(+)CD音源がネイティブスピードで収録されている。最初は全くついていけませんでしたが、繰り返すうちに少しずつ慣れてきました。
(+)文章内容が、ドイツ文化や近年のドイツに関わる時事問題を題材にしており、Lesen対策としても有用である。
(-)文法の解説が全くない、かつ日本語が意訳されている部分があり、ドイツ語⇔日本語の対応が分からないことがある。(←こういう時はVollmondのテキストコースで質問していました。)
テキストの内容・語彙はA2~B2レベルで構成されています。私は単語帳で新しい単語を覚えるのが苦手だったので、この本の中に出てくる単語を覚えることで語彙力を増やすようにしていました。
これ1冊を繰り返すことで、Hören、Lesen、語彙力をバランスよく鍛えることができたのではと思います。
CD2枚付 改訂版 耳が喜ぶドイツ語(クリストフ・ヘンドリックス)
【目的】Sprechenの練習
ゲーテ語学学校時代の友人を通じてオーストリア出身の方を紹介していただき、ドイツ語・日本語の交換学習をするタンデムパートナーを得ることができました。試験前は週1-2回、それ以外の時期は月に1回程度の頻度で交換学習をしました。
実際の言い回しを教えてもらったり、ネイティブの視点で指摘・修正してもらえるという点で大きなメリットかと思います。
彼とは今でも良き友人であり、一緒にビールを飲みに行ったり、彼のオーストリアの実家に遊びに行かせてもらったりと、楽しみながらドイツ語を話すことができる関係を築くことができたことも1つの財産です。
最近ではオンラインでもタンデムパートナーを探すことができるサイトがありますので、興味のある方はぜひ探してみてください。
【目的】Sprechen,Schreiben向けにアウトプットを増やす目的
この2つの参考書は、残念ながら隅々までやり込むことはできていません。
これらに関しては、参考書の最初から最後まで通してやる、という使い方ではなく、自分がこういう表現をしたいと思ったときに調べたり、使いやすそうな表現を拾ってレッスンで意図的に使うようにするなどして、熟語や定型的な言い回しを増やしていきました。
日常でよく使われる表現(おもに熟語)を中心に掲載されています。
会話や作文をしようと思ったときに、単語の組み合わせだけではどうしても文章が単調になってしまいます。B2試験レベルの会話・作文をするためには、熟語表現を多く使えることが必要です。
私はこの参考書を読んで、「4格 + in Betracht ziehen (~を考慮する)」や「in Bezug auf + 4格 (~に関して)」などをよく使いまわしていました。
そのほかにも会話や作文で使いやすい表現が多く載っており、おすすめです。
この参考書は、もともとは仕事でドイツ語のメールを書く際の参考として購入したものです。
しかし、シチュエーション別に様々な表現が載っており、特にSchreiben試験の課題②上司への手紙を作文する際に役立ちました。
この課題では、何かトラブルに対する謝罪や、新たな仕事についての依頼など、ある程度決まったシチュエーションでの作文が求められます。そのため、この参考書の中で使えそうな表現を探して定型表現として覚えるようにしました。
※この参考書自体は、手紙・メール・FAXなどの形式別、シチュエーション別に注意すべきポイントや作文表現がまとめられています。ドイツ語で文章を書く必要がある方にはおすすめです。
この項ではB2 Schreiben試験の概要と私の対策方法について説明していきます。
B2のSchreiben試験では、以下2種類の課題が出されます。
2つの課題の形式は違えど、重要なポイントは同じです。
問題文に書かれている内容をしっかりと作文に反映する必要があります。
2つ目の点についてもう少し詳しく説明します。
例えば①講演文書でよく見る要件は、以下のようなものです。
また、②上司への手紙では、
といったトラブル対応のメールや、新しい仕事を上司に依頼するシチュエーションのメールなどがあります。
これらの要件に沿って作文していきます。
上記の4つの要件を満たす文章を考え、適切な接続詞を用いて、論理的な文章を作文する必要があります。
初学者(私のことです)がやりがちなミスとして、その時の自分が使える単語や熟語、接続詞を用いていきなりドイツ語で作文し、文章の構成がめちゃくちゃになっている、ということがあります。
そんなときVollmondのテキストコースで指導していただいていた先生に、まずは日本語で論理的な文章を構成し、それを独訳していくことを勧められました。
まずは日本語で文章の構成をつくり、独訳できない部分は調べて覚えていくとういサイクルを回すことで、少しずつ論理的かつ正確な文章を書けるようになっていきました。
また、4つの要件についてなるべく均等の分量で作文することも重要です。
私の場合は、①②ともに、導入部分および結びにあたる部分は定型文を覚えて使いまわせるようにしたうえで、以下のように文章構成をあらかじめ描いておくようにしました。
私が使っていた導入部・結びの定型文を添えて例を挙げてみます。
導入部:約30単語
Hallo zusammen,
ich interessiere mich auf das Thema “———–“, weil ~
Ich möchte meinen Standpunkt äußern.
↓
要件1:約25 単語 :テーマに関する意見を述べる。
要件2:約25 単語 :その理由を述べる。
要件3:約25 単語 :テーマについて、その他の解決策を提示する。
要件4:約25 単語 :その解決策のメリット、デメリットを述べる。
※各々、簡単な2つの文、もしくは接続詞を用いた1文でまとめる。
↓
結論部:約30 単語
Zum Schluss lässt sich sagen, dass das Thema eine öffentliche Diskussionen braucht.
Meiner Meinung nach ~
Ich würde mich auf weitere Informationen zu diesem Thema freuen.
上述した結論・結びの定型文だけでなく、4つの要件部分もほぼ似たような内容なので、自分が使いやすい言い回しを覚えてしまうのがおすすめです。
同じ言い回しを繰り返すと印象が良くないそうなので、私は1つの要件について2,3種類の定型文を使えるようにしました。
例えば、
Ich bin der Meinung, dass ~.
Meiner Meinung nach ~
~ hat den Vorteil / Nachteil, dass ・・・
Vorteilhaft / Nachteilig bei ~ ist ・・・
などが挙げられます。
各要件に応じた定型表現を覚えて使えるようにしおき、テーマに合った単語・熟語と組み合わせることで文章にしていくことができます。
このように、Schreibenについては、求められる作文形式や題材がある程度決まっているため、自由に使い回せる汎用性の高い表現を覚えておくことで、他Teilと比較して対策がしやすい分野かと思います。
今回ドイツ語を短期間で勉強するにあたり、
がとても重要だと感じました。
繰り返しになりますが、私の場合は、特にアウトプットを必要とする分野(Schreiben、Sperchen)についてフィードバックを正確に理解することを求めていたため、Vollmondの少人数コースとテキストコースは非常に有効でした。
Vollmondには、その他にもマンツーマンでみっちり指導してもらえる「プライベートコース」や、たくさんの講師と会話することができる「会話コース」もあります。
様々なコースが準備されていますので、皆さんが伸ばしたいと考えている力に適したコースが見つかるかと思います。
非常に長い文章になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
色々と私の経験についてお話させていただきましたが、正直まだまだドイツ語でのコミュニケーションは不安だらけです。
ドイツ語を用いて仕事をする機会もありますが、十分に相手の話すことを理解できていないと感じることも多々あります。
少しでも上のレベルを目指して、これからもVollmondを活用してドイツ語の勉強をすすめていきます!
皆さんも一緒に頑張りましょう!
Shoさん、vielen Dank!
Vollmondでは資格試験に向けてがんばる受講生を応援しています。試験合格率も嬉しいことにかなり高いです♩
◆過去の合格実績
ゲーテ試験:A1, A2, B1, B2, C1
独検:5級, 4級, 3級, 2級, 準1級, 1級(口頭試験満点獲得者、成績有数者も)
進学:東京藝術大学院、九大院人文科学府、他多数(ドイツ語圏音大進学も含む)
その他:ÖSD, telc, DSH試験、他多数
ドイツ語オンラインレッスンの受講生募集中 🇩🇪 ♪
Vollmondでは、試験合格に向けてがんばるあなたを応援しています。
数多くの試験合格者がいるVollmondで、ドイツ語試験対策を行いませんか?