ドイツ語レベル表と習得に必要な勉強時間の目安まとめ

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Hallo! Vollmond代表のkomachiです。

日々たくさんのドイツ語学習者さんに出会う中で、目標レベル達成までの道のりがぼんやりとしており困っている方をよく目にします。

この記事では、

  • ドイツ語レベルの定義と求められる能力
  • 日常会話に必要なレベル
  • 各レベル達成に必要な勉強時間
  • レベル別おすすめ勉強法

を紹介します。

勉強計画を立てる際の参考にしてください◎

ドイツ語レベル一覧

ドイツ語学習の世界では基本的にCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)という基準をもとに語学能力を評価します。

レベル一覧表

まずは一覧表で全体像を掴もう!

日本の義務教育における英語学習では、文法と読解に主に焦点が当てられていることが多いですが、CEFRでは4技能(読む・書く・聞く・話す)全てに焦点が当てられます

例えば独検4級とA1試験を比較した際、A1試験の方が難しいと感じる方が多いです。

この1つの理由は、独検4級の試験科目が筆記とリスニングのみなのに対して、A1試験は4技能(読む・書く・聞く・話す)すべての科目を受験する必要があるからです。

▼ドイツ語試験について詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめです。

次に、「何ができたらどのレベルになるの?」という方向けに、各レベルで求められる力の目安を紹介していきます。

各レベルの詳細・定義

初級:基礎段階の言語使用者

A1
  • 自己紹介や他己紹介ができる
  • ゆっくり簡単な受け答えができる

具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることができる。自分や他人を紹介することができ、住んでいるところや、誰と知り合いであるか、持ち物などの個人的情報について、質問をしたり、答えたりすることができる。もし、相手がゆっくり、はっきりと話して、助けが得られるならば、簡単なやり取りをすることができる。

ブリティッシュ・カウンシル、ケンブリッジ大学英語検定機構
A2
  • 身近な話題について少し話せる
  • ドイツ語圏に旅行をする際に楽しめるレベル

ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく使われる表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄について、単純で直接的な情報交換に応じることができる。

ブリティッシュ・カウンシル、ケンブリッジ大学英語検定機構

中級:自立した言語使用者

B1
  • 身近なテーマであれば自分の意見を言語化することができる
  • ドイツ語圏での生活においてひとりで対応できることが増え、現地での暮らしが比較的スムーズになる
  • 留学や滞在経験なしで日本での学習だけでも到達できる方が多い
  • 音楽大学や芸術大学の入学時に求められることが多い

仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる。

ブリティッシュ・カウンシル、ケンブリッジ大学英語検定機構
B2
  • Aレベルの初級者が想像する「ペラペラ」に1番近いレベル
  • いわゆる日常会話では困難をほとんど感じない
  • 留学や現地滞在を経て到達する方が多い

自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。

ブリティッシュ・カウンシル、ケンブリッジ大学英語検定機構

上級:熟達した言語使用者

C1
  • ドイツ語圏の総合大学入学時に求められる必要レベル
  • 現地の会社に就職したい際に求められることが多い(職種によって必要レベルは異なります)
  • Vollmondの講師応募時に必要なレベル

いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。社会生活を営むため、また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の詳細な文章を作ることができる。

ブリティッシュ・カウンシル、ケンブリッジ大学英語検定機構
C2
  • ネイティブスピーカーレベル
  • ドイツ語の使用において困難を感じない

聞いたり読んだりした、ほぼ全てのものを容易に理解することができる。いろいろな話し言葉や書き言葉から得た情報をまとめ、根拠も論点も一貫した方法で再構築できる。自然に、流暢かつ正確に自己表現ができる。

ブリティッシュ・カウンシル、ケンブリッジ大学英語検定機構

日常会話に必要なレベル

「日常会話」を容易なレベルの例として挙げられる生徒さんが多いですが、日常会話って実はとてもレベルが高いと私は思います。

だってどんな話題が飛んでくるか全く想像つかないですよね…!

私自身ドイツ語学習者として、仕事で使うドイツ語の方が、精通している分野・仕事内容なだけあって使われる単語も限られますし内容も想像しやすく、話しやすいです。

なので「日常会話」をどのように定義するかが、必要なレベルを知る大切なポイントとなります。

日常会話の内容必要レベル
自己紹介・他己紹介A1
レストランでの注文A1
買い物A2
身近な話題A2
特定のテーマについて自分の意見を言語化できるB1
幅広いテーマに自然に対応できるB2
複雑なテーマでも自然に対応できるC1
※必要レベルはあくまでも目安です。

レベル別の目安

(A1) A2レベル
  • 会話相手がゆっくり簡単に話してくれたり理解できないときは繰り返してくれるなど会話時に配慮があると簡単な会話のキャッチボールができるようになります。
  • 語彙や文法等はまだまだ初級なため、込み入った話は難しかったり、言いたいことをしっかり伝えることができずもどかしい思いをすることも多いです。(が、そうやって成長していきます!)
B1レベル
  • 自分の感情や意見を大分言語化できるようになってきます。
  • 複雑な状況に対応するのはまだ難しいことも多いですが、ある程度予想がつく基本的な会話や特定のテーマに関する意見交換等がスムーズに、自然になってきます。
B2レベル
  • 幅広いテーマ・状況に自然に対応できるようになってきます。
  • 初級レベルの方が想像している「ペラペラ」を深掘りしてみると、このレベルあたりのことが多いです。
C1レベル
  • 内容に問わず流暢に対応できるようになります。
  • 「ネイティブスピーカーと変わらない」と言うにはまだ差を感じることもありますが、語彙や文法を流暢に使いこなせるレベルです。

おすすめの目標レベル設定

言語レベルは高ければ高いほどいいですよね!

しかし、例えば現在完全初級レベルの方が「C1を目指します!」と目標を立てても、とても長い道のりなので途中でガス欠してしまいます。

あまりおすすめできないです。

理想的なステップアップ方法は、A1→A2→B1→B2→C1という風に1レベルずつ着実に取り組んでいくことです◎

現在私は完全初級レベルからフランス語に挑戦しています。

リアルかつ具体的な語学習得の道のりが気になる方は以下の記事がおすすめです。

必要な勉強時間

CEFRに準拠した教科書を使って日本語母語話者の方がVollmondのような教育機関でドイツ語の授業を受け、授業を軸にした勉強を行う(自主学習ではレッスンの宿題・予習・復習がメイン)際の目安勉強時間です。

授業自主学習合計
完全初級→A1修了50100150
A1→A2修了60120180
A2→B1修了80160240
B1→B2修了100200300
(合計)完全初級→B2修了290580870
単位は全て「時間」です。C1以降は個人差が特に大きいため記載していません。B2までよりも多くの勉強量が必要になることは確かです。

<注意点>

言語の習得スピードは、それまでの学習経験など様々な要因によって変わるため、人によってかなり差があります

次のレベルに100時間で到達できる方もいれば、300時間以上かかる方もいらっしゃいます。

比べるのは他人ではなく、過去の自分です!

昨日の自分、1年前の自分より少しでも語彙が増えていたり言えることが多くなっていればそれは成長です。

必要勉強時間はあくまでも参考程度に、自分のペースでコツコツ学習を積み重ねていくことが言語習得の1番の近道だということを忘れないでください◎

「修了」の定義

ここでの「修了」は、そのレベルで必要な知識がある程度身についており、該当レベルのテストを受けて合格できるくらいの状態です。

基本的にドイツ語試験は60%以上の得点率で合格となるため、4技能(読む・書く・聞く・話す)全てにおいて60%以上の実力がついている状態です。

ただし、実際に試験に合格できるかどうかは「試験対策をしっかり行なったか」という要因も大きいため、試験合格を目指す方は上記の勉強時間とは別に、試験のための勉強が必要です。

完全独学の場合

レッスン等で先生(有識者)に教わる1時間と、ひとりで机で参考書等を読む1時間では、多くの場合質が異なります

そのため、完全独学で勉強を進める場合、上記の表で示している勉強時間の1.5〜3倍程度は必要になると思います。

ただし、レッスンを受けている「だけ」で自動的に伸びるわけでもありませんし、独学のみで中上級レベルにステップアップされた方にも(決して多くはないですが)これまで出会ったことがあります。

自分に合う勉強法(環境)を探してコツコツ継続していくことが何より大切です◎

1レベル上げるためのおすすめレッスン受講頻度

Vollmondには現在全5コースありますが、本記事では4技能を満遍なく伸ばすレッスンが受講できる(もちろんこれ以外のレッスン内容も可能です)プライベートコースおよび少人数コースを想定しています。

上達スピード一覧表

先ほど紹介した目安勉強時間をもとにした、1レベル上げるためのレッスン受講頻度と上達スピードの目安です。

繰り返しになりますが、言語の習得スピードはそれまでの学習経験・理解度・吸収力などによって個人差があります

完全初級→A1レベルに到達するまで2年以上かかる方もいらっしゃいます。

上の表が全ての方に当てはまるわけではないことをご理解ください。

実力と学習量の相関関係

教科書を終わらせる「だけ」であればもちろん速く進めることは可能ですが、それだけだと実力が学習レベルに及ばない場合が多いです。

先ほど定義した「修了」程度の実力をつけるためには、上の表程度の学習時間は最低限必要となる方がほとんどかと思います。

ただし、もちろん自主学習の工夫次第でもあります。

レッスンの予習・復習・宿題以外にも、レッスン外で問題演習やアウトプットの場の確保ができている方は定着スピードもその分速く、上達スピードが速くなります。

コツコツしっかり、が大切だね。

レベル別のおすすめ勉強法

レベル別のおすすめ勉強法をここからは紹介していきます。

「今の自分のレベルが分からず困っている」という方は、私が行なっている個別面談では有料ですがレベルチェック+レベルに合った勉強法の提案を行なっておりますので、よろしければご利用ください。

また、私komachiのInstagramでは今すぐ実践できる色々なおすすめのドイツ語勉強法を紹介しているので、ぜひあわせて参考にしてください◎

全レベル共通

5技能を満遍なく伸ばしていこう

CEFRでは4技能(読む・書く・聞く・話す)全てに焦点が当てられます。

これら4技能の土台となるのが文法力です。

結論からいうと、5技能全て大切です。

よく「会話ができるようになりたいので話す練習がしたいです」というような方がいらっしゃいます。

本当に話す「だけ」して会話ができるようになった大人の学習者を私はこれまで見たことがありません。

なぜかというと

  • 会話に必要なのは、主にスピーキング力リスニング力
  • スピーキング力を高めるためには、文章構成能力(文法&ライティング力)が必要
  • ドイツ語を実際に口から出して発音やアクセントに気をつけるスピーキング力ももちろん必要
  • リスニング力を高めるためには、ネイティブスピーカーが使う「正しいドイツ語」を理解する文法力が必要
  • 読んで意味が分からないものを聞いても分からないため、リーディング力も必要
  • ネイティブスピーカーの話し方の癖やメロディーに慣れるリスニング力ももちろん必要

という風に、全ての力が密接に関わりあって言語能力は構成されているからです。

全ての力を大切に!

初級レベル向け

初級者こそ基礎固めにレッスン受講がおすすめ

重複になりますが、レッスン等で先生(有識者)に教わる1時間と、ひとりで机で参考書等を読む1時間では、多くの場合質が異なります

そして、初級レベルの内容(特に文法事項)がどれだけしっかり理解できており定着しているかは、中級レベル以降ステップアップしていくための最重要ポイントといっても過言ではありません。

逆に言うと、基礎さえしっかりしていれば、中級レベル以降は「先生」や「レッスン」に頼らなくても自主学習をうまく工夫してステップアップしていくことが可能です。

ただし、ペースメーカーとしてレッスンという形で勉強時間を確保することは、特に忙しい方や自学が苦手な方におすすめです。

基礎がぐらぐらな状態でBレベルに入ってしまうとそれ以降伸びづらく、長期的な成長を考えるともう一度0からやり直した方が効率がいいと提案することも実際過去に何度かありました。

そして、一度間違えて定着してしまった知識を後から変えるのはとても労力がかかります

ドイツ語講師として働く中で度々実感してきたのは(そしておそらく多くの先生に共感してもらえるのは)、前提知識が一切ない完全初級レベルの方のほうが、正しい知識をそのまま吸収してもらえるのでレベルアップしやすいです。

Vollmondの受講生のうちおよそ40%が、完全初級者だよ!

レッスンを受講するメリット

自分で自分の間違いに気づける学習者は基本いません。

なので語学勉強では、初級の方も上級の方も、添削してもらうことが本当に、本当に大切です◎

これはライティングやスピーキングに限った話ではなく、文法学習や読解にも言える話です。

文法書に書いてあることや長文テキストを「こうだろう」と解釈してきたことが実は違った(そしてそれが同じ文法を何度も間違えたり読解や聴解が苦手な原因だった)、というようなケースをこれまでもたくさん見てきました。

Vollmondのレッスンで伸ばせる力

Vollmondのレッスンで伸ばせる力を表にまとめました。

◎:よくできる / ◯:できる / △:工夫・場合によりできる / ×:難しい

プライベートコースで文法、会話コースで話す力を高め、テキストコースで書く力を伸ばすなど、コースを組み合わせた並行受講も大歓迎です◎

初級者におすすめのコース

5技能満遍なく伸ばしていきたい方

で、各レベルの教科書を使ったレッスンを受講するのがおすすめです。

CEFRに準拠した教科書は、基本的に5技能全て網羅されています◎

リアルタイムレッスンを受ける余裕がない方

で、ドイツ語の基礎文法を学ぶのがおすすめです。

文法は全ての力の土台となります◎

ドイツ語圏への渡航を控えているA2以上の方

ドイツ語で話す機会を日常的にできる限りたくさん設け、話すことに慣れることがおすすめです。

A2に満たない方は

A1レベルのドイツ語力を満遍なく伸ばしていくのがおすすめです。

渡航が迫り焦る気持ちも理解はできますが、現実的に地に足をつけて勉強を進めることが長期的な成長に繋がります

中上級レベル向け

苦手分野に丁寧に時間をかけよう

人は誰しも得意・不得意があります。

勉強を続けて中級レベルに入ると「話すのが苦手だな〜」という風に自分の苦手分野が分かってきますので、中級→上級とステップアップするためにも苦手分野はより丁寧に時間をかけてあげることが大切です。

中上級者におすすめのコース

5技能満遍なく伸ばしていきたい方

で、各レベルの教科書を使ったレッスンを受講するのがおすすめです。

会話が苦手な方

で、ドイツ語を話し、訂正してもらえる機会を日常的にできる限りたくさん設けましょう

会話は「慣れ」の要素も大きいです。

ライティングが苦手な方

で、ドイツ語を書いて添削してもらう機会を設けることがおすすめです♩

試験合格を目指す方へ

ビザや留学の関係で、試験合格を目指してドイツ語をがんばる方も多いです。

このように必要に駆られている場合、どうしても焦ってしまう方が多いのですが(気持ちはよく分かります)、よくある勘違いが「B1試験に合格するためにはB1試験対策をしたらいい」のような考えです。

B1試験に合格するためには、まずはA1〜B1レベルの内容を把握できている必要があります

その上でB1試験対策を行なって、本番で無事に実力を発揮できると、合格できます

試験対策のための勉強期間は、2ヶ月以上取ることを推奨しています。

例えば8月の試験で合格したいのであれば、5月末までにはそのレベルの内容を終わらせて、6・7月で試験対策を行うのが理想です。

1回で合格できない場合もあるから、スケジュールには余裕をもってドイツ語学習を開始してね!

短期間で大幅なレベルアップが必要な方へ

試験対策に関連して「(現在は初級レベルで)1年でB2/C1に合格したいんです」というようなご相談をよくいただきます。

私自身、教育者として不可能という言葉は使いたくないのですが、相当に難しいのは事実です。

私自身は、完全初級レベルから大学の専攻として日本で2年半ドイツ語を毎日みっちり学び、その後1年のドイツ留学を経てC1試験に合格しました。

合計3年半の道のりでしたが、これでも比較的早い方だと思います。

また趣味で勉強しているフランス語では、完全初級から勉強を始めて11ヶ月でB2試験に合格しました。

フルタイムで働きながら、休まず週4回レッスンを受けて11ヶ月です。

詳細な道のりはブログ記事にまとめています:フランス語完全初心者がフルタイムで働きながら11ヶ月でB2試験に合格した勉強法

Vollmondの卒業生では1年半でB2に合格された方が過去にいらっしゃいました◎

2年でC1に合格されたVollmondの先生もいます。

ここからは、短期間でレベルアップを目指す方をこれまで多数見てきた今だからこそできるアドバイスを記していきます。

必要に迫られていない場合

「ドイツ語圏に住むことになって、それまでにB2レベルになっておきたい」のような必ずしも必要に迫られているわけではない方については、まずはご自身の現状の次のレベルを目指して焦らず現実的に勉強を進めことを推奨します。

語学学習は筋トレと同じで、1ヶ月がんばったからと言って「ペラペラ(筋トレだとムキムキ)」になる世界ではありません

現状と乖離しすぎているレベルを勉強しても、身につきません。

また前述した通り、基礎レベルはとても大切なので、そこをなおざりにして速く進んでも実力が伴わず、結局また1からやり直すことになったりもします。

ドイツ語はしっかり向き合って時間をかけると実力となって返ってきますので、焦る気持ちも理解はできますが、現実的に地に足をつけて勉強を進めることが長期的な成長に繋がります

必要に迫られている場合

特に音楽・芸術大学への正規入学希望者の方で、「半年後の入学願書提出時までにB1が必要」「合格はしているが、語学証明を出さないと入学できない」というような必要に迫られている方がよくいらっしゃいます。

私自身も講師としてそういった方にこれまで多くレッスンを行ってきましたが、事実として、合格が間に合わず入学時期・出願時期を延期するが多いです。

開始時点でのドイツ語レベルにもよりますが、例えば完全初級レベルから半年でB1合格レベルまで到達するのは茨の道です。

先ほど出した目安表をもとに計算すると、1時間のレッスンと2時間以上の自主学習を毎日休まず6ヶ月続けて、これとは別にB1試験対策も行い、合格できるかできないかくらいのラインです。

これだけの勉強時間をしっかり確保して諦めずがんばった方で、なんとか期限内に目標レベルに到達された方も過去にいらっしゃったので、やはり不可能ではないと思います。

が、それだけの勉強時間を確保できない方の方が多いのがこれまで私が見てきた現実でした(急にドイツ語を毎日3時間以上してねと言われても難しいのは当然のことだと思います)。

講師としての私のおすすめは、2つあります。

①入学・出願時期をずらす

入学条件をギリギリ満たせたとしても、スピード重視で基礎をしっかり身につけられないまま中級に進むと、入学してから苦労することになります

特に最近は「入学後1年以内にB2を取ること」など入学後の語学力要件が定められている大学も多いみたいです。

ドイツ語圏に学びに行く貴重な時間なのに、

  • 語学力がしっかり身についていないために授業についていけない
  • 入学後の語学力要件を満たすためにドイツ語勉強に費やす時間がほとんどで、本来の勉強内容に割く時間が少ない

のような状況はもったいないんじゃないかなあと個人的には思います。

②ドイツ語圏の語学学校のインテンシブコースに通う

短期集中コースのことをドイツ語で Intensivkurs と言います。

平日1日3〜4時間のレッスンを3〜4週間程度続けて1レベル終わらせるくらいのスピード感です。基本グループレッスンです。

短期間でのレベルアップを目指す場合、やはりどれだけ勉強時間を確保できるかが1番の課題です。

Vollmondのようなマンツーマンレッスンで同じだけ勉強しようと思うと、スケジュール的に難しかったり、モチベーションも続かず、受講料もかなり高くなります。

渡独してしまって、インテンシブコース等で半強制的に勉強する時間を確保し目標に合ったペースで勉強を進めることを推奨します。

ドイツの語学学校が提供する短期集中コースの受講(オンラインも可能)もしくは語学学校留学を検討されている方向けに、以下Vollmondが連携しております「ドイツ留学サポートセンター」のご案内となります。

ドイツ留学サポートセンター公式HP

特におすすめなのは、ドイツ専門であること、仲介手数料なしのサポートをされているので、自力で語学学校に申し込むのと費用は全く変わらない点です◎

前向きにご検討される場合には、お問い合わせフォームより直接サポートセンターまでご連絡をお願いいたします。その際によろしければVollmondからの紹介である旨ご記載いただけますと幸いです。

自力で探したい方は Deutsch Intensivkurse で検索すると色々と見つかると思いますのでぜひ探してみてください。

その中でもオンラインレッスン希望の方は online も追加してみてください。

基本オールドイツ語(初級の場合は難しい箇所は英語での説明)での授業ですので、日本語が使えるVollmondのレッスンは語学学校が始まるまでの間や授業で理解できなかった箇所の補助等に利用するのがおすすめです◎

現地の語学学校に通うだけで上達するものでもありませんので、不明点は都度しっかりとクリアにしていくことが大切です。

まとめ:ドイツ語学習で大切なこと

本記事のまとめです。

少しでもドイツ語学習の道のりが頭の中で具体的にイメージできる方が増えていたら嬉しいです◎

  • A1→A2→B1→B2→C1という風に焦らず現実的に1レベルずつ着実に取り組んでいきましょう!
    ▶︎長期的な成長に繋がります。
  • 言語の習得スピードはそれまでの学習経験・理解度・吸収力などによって個人差があります
    ▶︎比べるのは他人ではなく、過去の自分
  • 自分に合う勉強法(環境)を探してコツコツ学習を積み重ねていくことが言語習得の1番の近道です。
  • 5技能(文法・読む・書く・聞く・話す)全ての力が密接に関わりあって言語能力は構成されています。
    ▶︎全ての力を大切に!(その上で、苦手分野はより丁寧に時間をかけてあげましょう)
  • 初級レベルの内容(特に文法事項)がどれだけしっかり理解できており定着しているかは、中上級レベルに到達するための最重要ポイントです。
    ▶︎初級者こそ基礎固めにレッスン受講がおすすめです。
  • 自分で自分の間違いに気づける学習者は基本いません。
    ▶︎語学勉強では、初級の方も上級の方も、添削してもらうことが本当に、本当に大切です

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執筆:komachi(Vollmondドイツ語講師)

ドイツ語勉強法